松井秀喜氏ら殿堂資格喪失組に米メディアも注視「1年で消えるのが悲しい」
ニューヨーク・デイリーニューズ紙は、ヤンキースでプレーした選手の動向をカバー。松井氏については、「ジョニー・デーモン(1.9%)、松井(0.9%)は資格維持のための5%の得票を得ることができず1年目で殿堂入り資格を失った。ホルヘ・ポサダ氏も昨年、同様に1年目で資格を失っている。デーモン、松井は共に素晴らしい実績を残しているが、今回のように候補者であふれる中で資格を失う状況に驚きはなかった」と、冷静に受け止めていた。 各メディアが資格喪失組の中で特に問題視していたのは10票に終わったヨハン・サンタナだ。CBSスポーツも、「サンタナが1年目で資格を失った最高の選手リストに加わる」と報じた。 同記事は「サンタナは4、5年の間は野球界における最高の投手として、サイヤング賞2度(2004年、2006年)獲得。サイヤング投票の2位に終わった2005年も受賞すべきだった。サンタナのピーク時はサンディ・コーファックスに匹敵する。故障がサンタナのキャリアを妨ぎ、主力投手として活躍できたのは31歳までだったが、彼のピーク時は、間違いなく殿堂級だ」と伝えた。 ベネズエラ出身のサンタナはツインズ時代の2004年に左腕エースとして20勝6敗、防御率2,61、265奪三振で防御率&最多勝&最多奪三振の3冠を獲得して一度目のサイヤング賞を受賞した。2005年も16勝7敗、防御率2.87、238奪三振で2年連続最多奪三振王を獲得、2006年には19勝6敗、防御率2,77、245奪三振で再び3冠で2度目のサイヤング賞に輝いた。150キロ台のストレートと25キロ以上の緩急差のあるチェンジアップとのコンビネーションが絶妙の左腕だったが、その後、左ひざ、左肘、左肩と手術を繰り返し、2012年にはメッツでノーヒットノーランを記録するなどしたが、再び左肩を痛め、実働、12年、通算139勝の短命に終わっている。 同記事は「違った意味ですべての人が彼を殿堂に歓迎するだろう。だが、彼は1年目で殿堂入り資格を失った。これは狂っている。サンタナは、1年以上、投票に残るのにふさわしい選手だ」と主張した。 他には、カージナルスのエースとして2005年に21勝5敗、防御率2,83でサイヤング賞を獲得、カムバック賞も2度受賞しているクリス・カーペンター、カブス時代に新人王を獲得、1試合20奪三振記録を持つケリー・ウッドが、それぞれ2票しか獲得できなかった。 パナマ史上最高打者と呼ばれた通算2273安打、358本塁打、1363打点のカルロス・リーもわずか1票。アストロズ、フィリーズのクローザーとして通算225セーブのブラッド・リッジや両リーグでゴールデングラブ賞を獲得している名セカンドのオーランド・ハドソン、野手から投手転向した変わりダネでクローザーとしてカージナルスなどで通算300セーブのジェイソン・イズリングハウゼン、カブスなどで元祖二刀流として活躍したカルロス・ザンブラーノら6選手は0票で、来年以降の資格を失うことになった。 ちなみに来年度は、1年目から殿堂入り確実と言われている元ヤンキースの守護神、歴代最多の652セーブを誇るマリアノ・リベラ、同じくヤンキースの永久欠番左腕のアンディー・ペティットらが候補に加わることになる。