松本のギャラリーで鴨瑞久さん・戸津圭一郎さん陶展 器やオブジェ200点
鴨瑞久さんと戸津圭一郎さんの2人による陶展「冬の自由制作」が現在、松本市のギャラリーカフェ「Gargas(ガルガ)」(松本市深志3、TEL 0263-39-5556)で開催されている。(松本経済新聞) 【写真】灯台などのオブジェ 長和町で作陶する戸津さんは、粉引(こひき)や刷毛目(はけめ)のほか、リンゴ灰釉(ゆう)などを使った皿や鉢、マグカップなどを出品する。長野市の松代焼の形を参考に制作した片口は、大小のサイズがあり、酒だけではなくしょうゆなどの調味料にも使えるように工夫した。 土鍋をはじめ、耐熱の器も用意。プレートや持ち手が付いた耐熱パン、行平鍋、土瓶など多彩に展開する。戸津さんは「今回は『自由制作』がテーマなので、これまで作ったことのないプレートや耐熱パンにも挑戦した」と話す。 茅野市に「鴨工房」を構える鴨さんは、ユニークなオブジェを中心にマグカップなどの器も出品する。「ユーリの家2024」は、三角屋根の家のオブジェでドアが開き、中にはベッドや家具を置くなど細部まで作り込んだ。鴨さんはこれまでも、小学5年生の息子が作る工作などから刺激を受けて制作しており、今回のポイントは明かりで、ユニットを組み込んで柔らかい光を表現した。「明かりが付いて家の中が見られるなら、より家らしくなるように工夫をした」と振り返る。そこから着想を得て、台の部分にLEDライトを入れて光るようにした灯台や船のオブジェも生まれたという。 2人展は昨年に続き2回目。同店の熊谷幸枝さんは「決め事なく、それぞれ自由に作っていただいている。2人の作品が並んだ空間は、昨年よりさらにしっくりなじんできたように感じる」と話す。 鴨さんは会期中にフランス車のシトロエンのオブジェを制作するほか、器も追加する予定。「息子がろくろを引いているのを見て、作為のなさに驚いた。自分でもできるかどうか試している」と話す。戸津さんは「2人の作品の通じるところと違うところ、どちらも楽しんでもらえれば」と呼びかける。 価格は、マグカップ=3,300円~、灯台のオブジェ=4,400円~、土鍋=1万3,200円~など。営業時間は11時~19時。月曜・火曜定休。12月29日まで。
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