町のシンボル“桜”を伐採…怒った住民が署名活動を展開 了承していた町も困惑 騒動の原因は? 静岡
事業者説明会で住民の桜への思いが噴出
こうした中、町と事業者による地元の住民への説明会が4月に開かれた。 事業者が「皆様にどのようなお店になるのか、どのような整備がされるのかというところがお伝えできていないということを聞いたので、この場を借りてお伝えできれば」と開催の主旨を伝え、説明会がスタートした。
参加した住民からは「河津町は桜に育ててもらった町。桜のおかげで町が潤ってきた。それを役場の人が止めもしないで簡単に河津桜を切るというのは河津町役場のおごりだと思う」「地元がどれだけ河津桜に思い入れがあるかわかってもらいたい。その上で設計を考えてもらいたいと思うが、そういうこと(説明)をしないので、地元と離れてしまう」といった厳しい意見が出された。 これに対し業者は新たな河津桜を敷地内に植栽することを約束し、それを前提に町の了承を得て伐採していたことを説明。
住民も経緯を知り納得
伐採が予定されているソメイヨシノは小学校の通学路にもなっている場所にある。 倒木が心配される中、2024年4月に京都市では樹齢100年を超える桜の木が倒れ、観光客がケガをする事故が起きた。 こうしたこともあり、事業者からの説明を聞いた住民はソメイヨシノの伐採もやむをえないと納得した様子だ。
地元住民: 切ってしまったものはしょうがないから、あとはどのように事業者が道路沿いに植栽していただけるか。(ソメイヨシノも)確かに古木で、80年くらい経っていて見事に見えるけれど、よく見るともろくなっている部分や枝が落ちている部分があって、もしその下に子供たちがいれば危ない。木をそのままに維持管理をするという事は、非常に大変なことになると思います
住民への不十分な説明で起きてしまった今回の騒動。 中学校で子供たちの成長を長年見守ってきた桜の木は、町のシンボルとして地域の人の心に深く根を張っていたようだ。 ソメイヨシノの伐採は2024年6月にも行われる見通しだ。
テレビ静岡