チーム名を『Green Brave』に改め心機一転のGT300王者、埼玉トヨペット。川合孝汰に代わっての野中誠太の起用は「チーム方針」によるもの
2023年のスーパーGT・GT300クラスで悲願のシリーズタイトルを獲得した埼玉トヨペット。TOYOTA GAZOO Racing(TGR)の発表により2024年の参戦体制も明らかになっていたが、同社はプレスリリースにてスーパー耐久も含めた体制を改めて発表した。 【ギャラリー】カスタムカーにスーパーカー、そしてGTカーまで! 垂涎のクルマたちが東京オートサロン2024に集結 「多くの人たちにクルマの楽しさを伝える」「パドックで一番ファンサービスするチームを目指す」 「サービスエンジニア(店舗メカニック)と共にレースを戦う」という活動方針の下、2013年に『Green Brave』を発足した埼玉トヨペット。2023年シーズンは、GT300では吉田広樹と川合孝汰のコンビで優勝2回、3位2回という好成績を残し、他を寄せ付けない活躍でチャンピオンを獲得。スーパー耐久のST-Zクラスと合わせてダブルチャンピオンとなった。 これまでは『埼玉トヨペット Green Brave』というチーム名で参戦を続けていたが、2024年シーズンからそれを『Green Brave』に変更。これは昨年のチャンピオンを節目とした変更のようだ。 新生Green Braveは、2024年のスーパーGTに引き続きGR スープラを投入。タイヤがブリヂストンというのも変わらずだ。ただドライバーラインアップに関しては、ベテランの吉田広樹のパートナーとして、TGRの育成ドライバーである野中誠太を新たにレギュラー起用する。なお、野中は昨年の第7戦オートポリスでチームの第3ドライバーとして登録されており、レースでの出走機会はなかったが優勝を経験している。 これによって、GT300では2020年から吉田とコンビを組んでいた川合孝汰は、スーパー耐久を含めた同チームのラインアップから外れることとなった。チームの担当者はmotorsport.comの取材に対し、川合の一件は「チーム方針」によるものだと説明している。また2018年を最後に使用されていないGT300のチャンピオンナンバー『0』も使用せず、引き続き『52』をつけることとなるが、担当者によるとその理由は「チャンピオンナンバーにこだわりは無い」からだという。 その他、チーム代表は青柳浩、チーフエンジニアは近藤收功、チーフメカニックは関口慎、メカニックは佐藤潤と、埼玉トヨペット モータースポーツ室のメンバーが担当。そこに各店舗で勤務するサービスエンジニアがメカニックとして加わり、シリーズ2連覇を狙う。 またスーパー耐久に関しては、GR Supra GT4でST-Zクラスに参戦。ドライバーは山﨑学、服部尚貴、吉田、野中の4名だ。 Green Brave 参戦概要 ■スーパーGT(GT300クラス) マシン:GR Supra GT(GTA GT300) 車両名:Green Brave GR Supra GT エンジン:トヨタ(5.4リッター・V型8気筒) タイヤ:ブリヂストン ドライバー:吉田広樹、野中誠太 チーフエンジニア:近藤收功 チーフメカニック:関口慎 メカニック:佐藤潤、TBN(店舗メカニック) チーム代表:青柳浩 ■スーパー耐久(ST-Z) マシン:GR Supra GT4 車両名:Green Brave GR Supra GT4 エンジン:トヨタ(3.0リッター・直列6気筒) ドライバー:山﨑学、服部尚貴、吉田広樹、野中誠太 チーフエンジニア:近藤收功 チーフメカニック:古川寛大 メカニック:稲川和毅、TBN(店舗メカニック) チーム代表:青柳浩
戎井健一郎
【関連記事】
- ■GT500に次なる外国人スターはいつ現れるのか。欧州GT3界にも“掘り出し物”がたくさん?:英国人ジャーナリスト”ジェイミー”の日本レース探訪記
- ■レース業界に新風吹かせるABEMA、“無料”活かし初心者・ライト層にこだわる理由「後世のために市場を成長させたい」……そのためには渋谷109前でSFデモランだってやる?
- ■D’station Racing、2024年のスーパーGT参戦体制は超強力。藤井誠暢&ソーレンセンがアストンマーティン新型GT3をドライブ
- ■トヨタ社長の座から離れ、“クルマ好きおじさん”としてオートサロンにやって来たモリゾウ。エンジンの未来に向けた新プロジェクトの発足も明かす「皆さんの仕事を決して無駄にしない」
- ■スバル、2024年もスーパーGT・GT300で不動の体制を継続。スーパー耐久では新車両の導入も明らかに