【速報】「紀州のドン・ファン」殺害事件 55歳年下元妻が『無罪主張』 検察側は「『老人完全犯罪』『覚醒剤過剰摂取死亡』などと複数回検索」「覚醒剤を密売サイトから致死量の3倍以上注文」と指摘
2018年に「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家の野崎幸助さん(当時77歳)に覚醒剤を飲ませて殺害した罪に問われている元妻・須藤早貴被告(28)の裁判員裁判が、きょう12日始まり、須藤被告は「私は無罪です。私は社長を殺していませんし、覚醒剤を摂取させたこともありません」と語り、無罪を主張しました。 ■【動画・裁判速報】「元妻側が無罪主張」紀州のドン・ファン殺害事件 検察側は「覚醒剤を密売サイトから致死量の3倍以上注文」と指摘
■「紀州のドン・ファン」野崎幸助さん
和歌山県田辺市で生まれた野崎さんは、地元の中学校を卒業後、金融業や酒類の販売、不動産事業などで成功し、一代で億単位の財産を築きました。 世間から注目されるようになったのは、金品を奪われる「被害者」としてでした。 自宅には、様々な高級品があり、強盗に4000万円相当を奪われた経験も。 【野崎幸助さん】「(強盗が)『カネや、カネや』と言って。ドスを突き付けて」 (Q怖くなかった?) 「怖くありません。(狙われるのは)男の勲章なんですよね」 また、2016年には、50歳下の交際相手に、現金600万円と時価5400万円相当の貴金属を盗まれました。 【野崎幸助さん】「(女性が)時計とかダイヤモンドとか一緒に入っているやつ全部持って行った。(女性とは)アバンチュールですね。それが私の脇の甘いところ」 野崎さんは、多くの女性と交際してきたことを赤裸々に語り、スペインの伝説上のプレイボーイになぞらえて、「紀州のドン・ファン」と自ら称していました。 2018年、76歳の時に、55歳年下の女性と結婚。 この相手というのが、須藤被告でした。 【野崎さんの45年来の友人・沖見泰一さん】「普通の若い女の子で。手からスマホを離さないというイメージ。大人の話で田舎の話とか、色々とそういう。もろもろの話しても、全然ちんぷんかんぷんで。ただ、そこに居るっていうだけの存在だった」
■死因は「急性覚醒剤中毒」 他殺が疑われるも捜査は難航
野崎さんが自宅で死亡しているのが見つかったのは、その結婚からおよそ3カ月後のこと。 死因は「急性覚醒剤中毒」でした。 他殺なのか、自分で覚醒剤を服用したことによる事故死なのか。 疑惑の目は、事件当時、家にいた須藤被告に向けられ、そのころ、FNNの単独取材に応じていました。 【須藤被告(2018年)】「本当に殺してないです。社長の前の女の人が覚せい剤をやっていたと、家政婦の方から聞いています」 警察は、野崎さんが死亡する12日前に愛犬の「イブ」が突然死したことにも着目。 埋葬された「イブ」を掘り起こして鑑定したり、野崎さんが飲んだビールの空き瓶およそ2000本も押収したりしましたが、いずれも覚醒剤は検出されず、捜査は難航を極めました。 そして、事件から3年後の2021年、野崎さんが覚醒剤を口から摂取したとみられる夕方の時間に家に須藤被告しかいなかったことや、須藤被告が、事件の前にインターネットで覚醒剤について調べていて、密売人とSNSを通じて接触したとみられることなどから、警察は、状況証拠が揃ったとして、須藤被告を野崎さん殺害容疑での逮捕に踏み切りました。
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