環境に優しいウォーターボトル…実は大腸菌など細菌の温床に?適切な手入れ法とは【研究で判明】
日常的にウォーターボトルを持ち歩くことは、健康維持にも地球環境にも優しくて有益だ。しかし、そのボトルを適切にケアしないと、思いもよらない健康リスクを招いてしまうかもしれない。 〈写真〉環境に優しいウォーターボトル…実は大腸菌など細菌の温床に?適切な手入れ法とは 米インディアナ州にあるパデュー大学のホスピタリティ・ツーリズムマネジメント学部の准教授であるカール・ベンク氏が行った研究によれば、ウォーターボトルの内側に“細菌が集まって形成された薄い膜”ができることがあり、これが雑菌の温床となる可能性があると分かった。 ■ウォーターボトルの洗浄が不十分だと… ベンク氏とその研究チームが行った調査によれば、多くの人がウォーターボトルを正しく清掃していないことが判明した。ウォーターボトルは、細菌の成長に理想的な条件を提供してしまう可能性があるのだ。水分、汚染物質、そして高温が組み合わさることで、雑菌が増殖しやすくなる。特に、喉や手で頻繁に触れることから、ブドウ球菌や連鎖球菌、そして糞便由来の大腸菌などの細菌が繁殖することが考えられる。実際、研究の一環で調査されたサンプルの20%以上に大腸菌が含まれていたことが判明した。 ■適切な手入れと洗浄の重要性 水以外のもの、例えばエナジードリンクやお茶などをボトルに入れることを避けることで、細菌の増殖を抑えることができる。また、ボトルを車の中など温度が上がりやすい場所に放置することも避けよう。温かい環境は細菌の増殖を加速させてしまう。 日常的に使用後にはしっかりとすすぎ、洗剤を使って丁寧に洗うことがオススメだ。特に、ボトルブラシを使用して細部まで清掃し、洗った後は乾燥ラックに逆さにして完全に乾かすようにしよう。湿ったままの状態で保管するのは避けるべきだ。また、他人とボトルを共有することは、異なる汚染物質を持ち込むリスクがあるため控えよう。 ■細菌の増殖を防ぐためのベストなウォーターボトルとは? ボトルの選び方にも気をつけるべきだ。ベンク氏の研究によると、広口タイプのボトルは清掃がしやすく、乾燥もスムーズに行えるため、バクテリアの増殖を防ぐのに最適だ。また、ストローが内蔵されているボトルは、手が直接触れにくいため、汚染を減らすことができる。 ウォーターボトルは私たちの健康維持に欠かせないアイテムだが、適切にケアしなければ逆に健康を脅かす存在になりかねない。清潔さを保つためのちょっとした習慣を取り入れることで、安心してウォーターボトルを利用することができる。あなたも、今日からウォーターボトルのケア方法を見直してみては? 出典: Your reusable water bottle may be a breeding ground for strep and fecal bacteria. Here’s how to keep it cleanWater Bottle Hygiene Is Way More Important Than You ThinkHere’s what happens if you don’t wash your water bottle often enough ライター/山口華恵
山口華恵