パワーリフティング日本一の“ねこトレーナー”に迫る【佐久間編集長のパーソナルトレーナー百人斬られ(仮)Vol.37 ねこマッスル前編】
VITUP!編集長・佐久間が全国のパーソナルトレーナーさんを巡っていく「パーソナルトレーナー百人斬られ(仮)」。今回登場するのは“ねこマッスル”トレーナー(以下、ねこトレーナー)。本名の岩井知子としてボディビル、パワーリフティングで活躍し、今年7月の第28回ジャパンクラシックマスターズパワーリフティング選手権で優勝、10月に開催された世界マスターズパワーリフティング選手権大会で5位入賞を果たしています。前編ではプレーヤー、トレーナーの二刀流で奮闘するねこトレーナーの歩みを紹介していきます。 【動画】ねこトレーナーが佐久間編集長にBIG3を指導!
パワーリフティング日本一、世界5位という実績を持つねこトレーナーは、幼少の頃からその片鱗があり、「子どもの頃から力持ちでした」と言います。同級生よりも重いものが持てたり、男の子と相撲をしても負けなかったりと、ポテンシャルの高さを発揮していました。 天性のパワーを兼ね備えていたものの、学生時代には本格的なスポーツ経験はなし。当然、筋トレをやったこともありません。35歳のときに父親が他界したことをきっかけに、地元の福岡から上京して、総合格闘技・キックボクシングのトイカツ道場に入門したことが、トレーニング人生の始まりでした。 「ダイエット目的でボクシングのジムを探していたのですが、地元の福岡ではなかなか見つからなくて、上京したら格闘技のジムに入りたいと思っていました。そしてトイカツ道場に入会してキックボクシングを始めて、練習の一環として筋トレを始めたら格闘技の練習よりも楽しくて、こっちのほうが向いているのかなと思うようになりました」 遅いスタートを切ったねこトレーナーが、コンテストデビューしたのは40歳になるとき。テレビ番組でタレントの春日俊彰さんやLiLiCoさんが挑戦している姿を見て、「私もダイエットすれば出られるかも」と思い、軽い気持ちでの挑戦でした。当時はボディメイクの知識もなく、トレーナーに師事していたわけでもなく、完全なる自己流だっため、結果は予選落ち。しかし、挑戦はこれで終わることはなく、悔しい経験をバネに本格的にトレーニングを始めることになります。 「それまでの私の人生は中途半端だらけだったので、何かに真剣に取り組んでみたいと思いました。どうせならたくさん大会に出ようと思って、多いときは年間20大会くらい出場して、グアムの国際大会にまで自費で出場しました」 遅咲きのねこトレーナーがボディービルダーとして、そしてパワーリフターとして、飛躍した背景には、2人のトレーナーの存在があります。一人は日本選手権14度優勝の実績を持つ、ボディビル界のレジェンド・小沼敏雄さんです。 「小沼先生にポージングを教わったら、それだけで初めて表彰台に立つことができました。最初はポージングだけ教わっていたのですが、パーソナルでトレーニングも見てもらうようになってすごく変わりました」 レジェンドとのパーソナルトレーニングの効果は大きく、ミス健康美 全日本大会総合優勝、日本クラス別ボディビル選手権 女子フィジーク準優勝、マッスルコンテスト2020ビキニの部マスターズ優勝、フィギュアの部一般優勝と、次々と結果を残すことに成功しました。 さらにボディメイクの一環として、シーズンオフに取り組み始めたパワーリフティングでは、ベンチプレス元パワーリフティング世界王者の三土手大介さんに師事します。 「三土手先生のオンライン指導を受けたことがあって、そのときにトレーニングの悩みやコンテストの悩みを相談したら、事細かに返答してくれて、この先生に習おう!と思いました」 三土手さんの指導を受けるようになって3年。前述したように、パワーリフティングの日本チャンピオンとなり、世界でも5位入賞という大きな実績を残しました。
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