射水にコンテナトイレ 国交省、災害に備え道の駅新湊に配備
●北陸初、被災地に可搬 能登半島地震を受け、国土交通省北陸地方整備局は、災害時に避難所などに運び込むことができるコンテナ型トイレを射水市の道の駅新湊に導入することを決めた。同整備局管内(富山、新潟、石川)での導入は初めてとなる。被災直後はトイレ不足が深刻化し、能登の避難所でもコンテナ型トイレを派遣して効果を発揮したことから、国は全国で配備を進める計画だ。 【写真】コンテナ型トイレが導入される道の駅新湊 配備するコンテナ型トイレは、太陽光発電によって電源を必要とせず、バイオマスによる汚水浄化機などを搭載した自己完結型となる。水洗式で男女別に洋式の個室一つを備える。運搬する際に給水しておけば、被災地で水を必要としない。 能登半島地震では、福岡県の道の駅から穴水町にコンテナ型トイレが派遣された。衛生的で利便性が高いことから、停電や断水が長引いた現地の避難生活や、被災地に入った支援者の活動も助けた。 国は道の駅の防災力強化を打ち出しており、コンテナ型トイレの配備もその一環となる。整備局管内の中心部にあり、国道8号沿線で東海北陸自動車道にもアクセスしやすいことから道の駅新湊に先行導入することを決めた。普段は道の駅利用者に開放し、災害時にはトラックなどで輸送し、被災地に派遣する計画だ。国交省は福井県内でも導入を予定している。 国交省は今年度補正予算で導入費として3千万円を盛り込んだ。整備局は年度内にも導入に向けた手続きを進め、早期の配備を目指す。交通対策課の担当者は「できる限り早く導入できるよう準備を進めたい」と話した。