「井上泰幸のセカイ展」のチラシ。井上氏(手前)の後方は岩田屋のセット

　福岡県古賀市出身で、「ゴジラ」などの作品を支えた“特撮美術の巨匠”の功績を伝える「井上泰幸のセカイ展」が9月7日から、同市のリーパスプラザこがで始まる。入場無料で10月6日まで。 【画像】イベントの詳細がわかるチラシ

精巧な岩田屋のセット

チラシの裏面

　井上泰幸氏(1922～2012年)は、「ゴジラ」シリーズなどを手がけた円谷英二氏の右腕として、数々の作品で精巧なセットを制作し、日本の映像文化を支えてきた。 　詳細なスケッチや丁寧なロケハンで、リアルな街並みを作り上げてきたという井上氏。会場には絵コンテ、図面、台本などのほか、当時の撮影風景や美術制作の舞台裏が分かる写真などパネル約60枚が並ぶ。 　展示の目玉は、旧岩田屋本館(福岡市・天神、現在は福岡パルコ)を再現した縦横約3メートル、高さ約1.6メートルのミニチュアセット。九州を舞台に怪獣が大暴れする映画「空の大怪獣ラドン」(1956年)で、怪鳥ラドンがデパートを襲う場面で登場した。

関連イベントも開催

　会期中は、映画の上映と井上氏ゆかりの人物によるトークイベントも予定している。9月21日は「ウルトラQ」2作品を上映し、特撮美術監督の三池敏夫さんらが解説する。22日は「巨神兵東京に現わる」などを上映、三池さんや田辺一城・古賀市長らを交えたトークショーを行う。

【イベント名】 　古賀が生んだ特撮美術の匠「井上泰幸のセカイ展」 【会　　　期】 　2024年9月7日(土)～10月6日(日)※9月9、17、24、26、30日は休館 【観覧　時間】 　10:00～18:00 【場　　　所】 　リパースプラザこが(古賀市生涯学習センター)2F　歴史資料館ギャラリー(福岡県古賀市中央2-13-1) 【観　覧　料】 　無料　※21日の上映＆トークイベントのみ500円 【関連イベント】 ＜9月21日＞ 13:00～15:30「井上泰幸・テレビの仕事『ウルトラQ』編」 ・ 作品「総天然色 ウルトラQ」より、第1話「ゴメスを倒せ！」、第9話「クモ男爵」を上映後、トークショー ＜9月22日＞ 13:00～15:30「文化として根付く特撮」 ・作品「巨神兵東京に現わる」「すかがわ特撮塾塾生制作 怪獣映画」を上映後、トークショー ※両日、イベント関連グッズや書籍の販売も行う 【問い合わせ】 092-944-6214(古賀市文化課)