「ホンダE-クラッチ」素朴な疑問に一問一答「自動変速する? 坂道発進に役立つ? 6速で急停止したらどうなる?」
通常のマニュアルトランスミッションをベースに、「切る・半クラ・繋ぐ」のクラッチ操作を電子制御に任せることができ、人間が普通にクラッチ操作をすることもできるというホンダの最新二輪変速機構「E-クラッチ」。 【画像7点】ホンダ新型CBR650R、CB650RのE-クラッチ仕様、スタンダード、全カラーバリエーションを見る メカ好きな人は「2つのモーターとセンサーが……」というテクニカルな説明や、「E-クラッチ」を構成する部品を見て「うおお、凄ぇ」「なるほど!」となるかもしれませんが、正直それだけだと具体的に何をしてくれるのかよくわからん……という方もいるかと思います(筆者もその一人)。 というわけで「E-クラッチ」初搭載車となった2024年型CB650R/CBR650Rに実際に触ってみて、多くの方が気になるのではないかと思う「何ができる or できない」「こんなときはどうなる?」に関して、一問一答的にまとめてみました。
●AT限定免許で乗れる? ネットの声で少なからずあったのがコレ。結論から言うと、AT限定免許では運転できません。 というのも免許制度上のAT車/MT車の区分は、クラッチレバー(四輪車ならクラッチペダル)の有無。そのため、クラッチレバーがある「E-クラッチ」搭載車は、AT限定免許では運転できないのです。 もし将来「E-クラッチ」の機能はそのままに、クラッチレバーを廃した車両が登場したら、それはAT限定免許でも運転することができるはずです。 ●自動変速はする?しない? これも結論から。自動変速はしません。 「E-クラッチ」作動中はクラッチ操作は不要ですが、ギヤチェンジは自分で行う必要があります。 最近のバイクをよく知っている方なら、アップ・ダウン両対応のクイックシフターを使うのと同じイメージです。 ●発進時はどんな操作になる? ニュートラルにした状態でメインキーをオンにすると「E-クラッチ」のシステムがオンになります。そしてエンジンを始動します。 その状態でクラッチレバーには触れず、シフトペダルを1速に。すると、1速に入った状態で停車したたままとなります。 普通のマニュアルトランスミッションのバイクで発進のためにクラッチを握り、ギヤを入れいる状態と同じです。 そこからスロットルを開けていくと「半クラッチ→クラッチミート」が自動で行われ進み出します。 ちなみにメインキーオンで「E-クラッチ」のシステムがオンになる──とお伝えしましたが、逆に言うと「E-クラッチ」の作動オン/オフを切り替えるようなモードはありません。 大ざっぱにいうと「常時E-クラッチモード」で、クラッチレバーを人間が操作したときだけ普通のマニュアルトランスミッションになるといったイメージでしょうか。