原発は必要?…福井の高校生が同世代1万人へ意識調査 8都府県の141校が協力
原子力をテーマにした探究学習に取り組む福井南高校(福井県福井市)の生徒らが、福井県を含む8都府県の高校2年生約1万900人を対象に原発に関する意識調査を行った。原子力が必要かについて7割近くが「そう思う」「ややそう思う」と回答した。ただ、今後日本が利活用していくべきエネルギーでは太陽光、風力などの再生可能エネルギーが上位を占め、原子力は7番目。現状は原発に必要性を感じつつも、将来的には再生エネ中心の電源構成を望んでいることが分かる。 調査は福井南高生が中心となり、2021年から毎年実施している。今回は足羽高生を含め、県内外計6校が調査・集計に携わり冊子にまとめた。24年5~6月にウェブ調査し、福井県内は38校(通信制など含む)の1992人が回答、県外は埼玉、東京、京都、兵庫、島根、鹿児島、沖縄の計141校が協力した。 原子力にどのようなイメージを思い浮かべるかについては「必要」「気になる」「役に立つ」「明るい」「安全」など7項目で質問。「そう思う」「ややそう思う」の肯定的な回答の割合が最も高かったのは「必要」で68・3%。次いで「明るい」62・4%となった。一方、「安全」は肯定的な回答が15・2%にとどまり、「そう思わない」「ややそう思わない」の否定的な回答が49・4%に上った。 今後日本が利活用すべきだと思うエネルギー(複数回答)に関しては、太陽光が最も多い71・1%。風力66・2%、水力64・7%などが続き、原子力は31・7%だった。自由記述では、原子力や他の発電方法も含め長所・短所を正確に知りたいという意見が相次いだ。