健康寿命最下位を返上へ 女子栄養大と連携して弁当開発 埼玉・寄居町 女性の健康寿命が3年連続で最下位、脳血管疾患の罹患率や死亡率高く 食生活の改善目的に
埼玉県寄居町は女子栄養大学(坂戸市)との連携事業の一環として、「YORII KENKO弁当」を開発した。町の健康寿命は県内で下位の状態が続き、特に女性は2020年から3年連続で県内最下位。他市町村と比べて脳血管疾患の罹患(りかん)率や死亡率が高くなっているため、食生活の改善を目的に開発を進めてきた。2種類の弁当が完成し、10月23日から販売を開始するのを前に、完成披露会が2日に町役場で行われた。 好物は「赤飯」と「唐揚げ」 三食しっかり食べる埼玉・小鹿野の105歳、町内で最高齢に 現在の楽しみは
町は食と栄養を通じた健康長寿のまちづくりを推進するため、2022年6月に同大と包括連携協定を締結。昨年度は町の事業である健康まつりで、学生が卒業研究の一環で作成した食に関する冊子を配布し、それを基にミニ講話を実施するなど、これまで相互の連携により幅広い世代へ食と栄養を通じた健康づくりを推進してきた。 同弁当は同大栄養学部の衛藤久美准教授が指導し、ゼミに所属する学生たちが「お弁当を見て明るく笑顔に、食べて元気になってもらいたい」との思いでメニューを考案。町の農産物加工施設「里の駅アグリン館」の指定管理者が調理を担当するという産学官連携にもなっている。 2種類の弁当として働き世代向けの「彩り野菜と豚南蛮」と幅広い世代向けの「たっぷり野菜と豆腐ハンバーグ」をお披露目。主食は精白米(寄居産)と胚芽精米のミックスで、ビタミンやミネラル、食物繊維が多く含まれて栄養が豊富だ。栄養バランスが整っていて、彩りも重視し、見た目からも食欲をそそる。
学生たちは「多くの人に食べてもらい、笑顔で健康になってもらえれば」と話した。 価格は町が本年度は1食200円を助成し、税込み550円。イベント時に販売予定で、予約は電子申請・届け出サービスか、健康づくり課に電話で事前予約(販売日の3週間前から3日前まで)する。 問い合わせは、町健康づくり課(電話048・581・8500)へ。