嫌がる息子に小学校受験をさせたら、思いがけない「地獄」が待っていた…40代主婦が絶句した次男からの「衝撃の一言」
止まらない息子のわがまま
少子高齢化に歯止めが効かない日本において「子は宝」はまさに痛切な言葉だ。今年6月に厚労省が発表した「人口動態統計」によれば、日本の出生率は1.20と1947年以降過去最低をマーク。都道府県別でも一番多い沖縄県で1.60、東京ではなんと1.0を割っている。 【マンガ】死ねばいいのに...モラハラ夫に悩む女性が、我が子をネットに晒した理由 同省は「若年人口が急激に減少する2030年代に入るまでが少子化傾向を反転できるラストチャンス」としているものの、現在においてはその政策も手厚いとは言えない。物価高や雇用不安定の社会背景のなかで、子どもを持てるかどうかは、個人の資産に影響される部分が大きい現状だ。 子どもの数が減れば、当然国公立の小学校の生徒数もどんどん減っていく。その数を推移でみれば過去10年間で約55万人が減少しているが、その一方では私立小学校の倍率がうなぎのぼりだ。 「お受験じょうほう」がまとめる「2024年度 首都圏私立小学校【志願者倍率】ランキング!(男女合計編)」を見ると、特に人気の高い慶應義塾(横浜・渋谷)・早実・東洋英和・東農大の附属小学校の倍率はのきなみ10倍を超え、次いで学習院、桐朋も9倍越えと受験生にとってはかなりの厳しい状況だ。 小学校受験は多くの場合「受験のレールに子どもをどう乗せられるか」が合格を勝ち取る大きなカギになる。そのため我が子が大人の物差しでジャッジされ一喜一憂、過度な期待をかけて子どもプレッシャーかける親も少なくない。 そんな悪循環をこれまでも多くのメディアが取り上げてきた。 「じつは小学2年になる次男の言動に困っています。『ママ、コレやって!』と強い口調で頼んできます。私が断ると怒鳴ったり癇癪を起こします」 こう語るのは都内在住のカナさん(仮名、40代)だ。夫と小学生の子どもが2人の4人家族、平日は実家が所有する不動産管理の仕事を手伝っており、優しい笑顔が特徴的な女性である。 両実家とも関係は良好で金銭的支援もある裕福な家庭のカナさん。順風満帆に見えるが、カナさんはある悩みを抱えていた。 「乱暴で傍若無人な次男のふるまいに、私も夫もうんざり……、でもその理由を作ってしまったのは私たちである自覚もあるんです」 次男の言動に困り始めたきっかけは小学校受験の可能性が高いと話すカナさん。年少から塾に通わせ、難関校合格に向けて頑張っていた。 しかし本人は塾に通うことを嫌がっており、連れて行くだけでも大変だったそうだ。教育資金は両実家からの支援ということもあり、無駄にはしたくない思いも強かった。 「授業は脱走、先生に対して『バカ』などの暴言、授業が中断したときの保護者からの視線はとても冷ややかなものでした。宿題を破られたことは何度もあります。 私も夫も小学校受験経験者だったので普通のことをしていただけと思っていましたが、息子にとっては重荷だったのかもしれません。やめることも考えたのですが、公立小学校に通うイメージができず、問題を抱えたまま小学校受験をすることになりました。 とにかく小学校受験を終えたかった一心でした。機嫌を取るために、塾に行くたびにお菓子やおもちゃを与えていたのも、今考えれば良くなかったかもしれません。 1回あたり1000円ほど、批判されるかもしれませんがルンルンで塾に行ってくれるなら安いと思っていました。このあたりから、駄々をこねれば自分の思い通りに行くと思い始めたのかもしれません」 模試の結果は中の下レベルだったとのことだったが、親子ともに頑張った甲斐もあり都内で人気の私立小学校に合格。現在は兄と一緒に通っている。 小学校入学をきっかけに息子のしつけをきちんとしようと思っていたカナさんだったが、わがままは加速していった。 その実態は<嫌がる息子を「小学校受験で合格」させたら、さらなる「地獄」が待っていた…家庭は崩壊寸前、もう手が付けられない>で引き続きお伝えする。
吉田 みく(ライター)