21歳新鋭に「初ブーメラン」の平原康多 “悔しさと気づき”のF1戦を語る「半分くらいの年の子に2周突っ張られて」/競輪選手コラム
◆netkeirin 平原康多連載コラム『勝ちペダル』
S級1班になった今年の平原康多選手は、FI戦も休みなく出場しています。悔しさも味わっていますが、その中で得られる新たな体験や気付きをどこか楽しんでいるようにも感じます。玉野GIIIでは確かな存在感を示し、復活のイメージが着々と出来上がってきました。
◆ウィナーズカップの場に居られないことが一番情けない
ーー先ほどウィナーズカップが終了(取材は24日夜に行われた)しました。レースは見ていましたか? 4日間、YouTubeの配信でしっかり見ていましたよ。 ーーケガで苦しんでいた脇本雄太選手が、難しい展開をしのいで優勝しました。 北井(佑季)が内にブチ込んでくるような選手だったら危なかったかもしれませんけど、よく耐えましたね。 ーー古性優作選手の動きもすごかったですし、窓場千加頼選手の活躍には驚きました。 スタートから古性の援護があったし、今回の窓場は強かった。みんなが頑張って、ワッキーが(優勝を)つかんだ。それがラインの力でしょう。
ーー窓場選手のブレークが目覚ましいですが、選手はどんなきっかけで急に強くなったりするのですか? 窓場は30歳ちょっとですよね。心を入れ替えて練習し始めて強くなったなんてケースもあるとは思いますけど、自分に合う自転車を見つけたとか、ちょっとした乗り方で自転車の進ませ方が分かってきたとか、これは年齢に関係なくあることなんです。 ーー確かに遅咲きの選手っていますよね。 40歳過ぎて自力で動き出す選手もいますからね。自分に合うものが見つかると、動けるスピードが変わるし、余裕が出ると、戦い方にも幅が出ます。急に強くなると、すぐ「ドーピングじゃないか?」なんて言う人もいますけど、ちょっとした気付きで急に自転車は進む。きっと何かコツをつかんだんでしょう。 ーーそういう選手にはすぐ話しかけて聞き出しそうですね(笑) 次に会ったら、ちょっと聞いてみようかな、ははは。 ーー脇本選手にはお祝いの連絡をするのですか? ちょうど近日中に会う予定があるんですよ。そこで言います。 ーー関東勢からは坂井洋選手が決勝に進みましたが、全体的には残念な出来事が多かったですね。 眞杉(匠)の落車は心配ですね。前を走った森田(優弥)もそれが一番ショックでしょう。森田は取手がかなり相性悪いんですよね。でも、そこに自分がいられないことが一番情けないです。 ーー郡司浩平選手も出場していませんし、ウィナーズカップはSS班から陥落すると、出場権を取りにくい大会ですよね。 それは言い訳に出来ません。実力があれば出られるので、自分の力不足です。