大当たり補強!? Jリーグ、スタートダッシュ成功の新戦力6人。いきなり大活躍の新人は?
DF:ドレシェヴィッチ(背番号5) 生年月日:1997年1月24日(27歳) 所属クラブ:FC町田ゼルビア 2024リーグ戦成績:7試合1得点0アシスト コソボ代表のドレシェヴィッチは、1月にトルコのカラギュムリュクから町田ゼルビアにやってきたセンターバックだ。もともと黒田剛監督の戦術に合った選手だという評判だったものの、実際にここまでの選手だったとは…、と良い意味で多くの人の期待を裏切っている。 J2からの昇格組である町田は、第7節まで消化したJ1で首位を走っている。そのチームに大きく貢献している選手の1人がドレシェヴィッチだ。試合の流れを読むインテリジェンスと空中戦の強さで、最終ラインに安定感をもたらし、卓越した技術で攻撃の起点になることもできる。 特に攻撃面はセンターバックとして突出しており、ボールを失わないだけでなく、正確なキックでチャンスを生み出すことができる。ロングパス1本で直接チャンスがつくれない苦しい状況でも、町田はセカンドボールへの準備も整備されており、これを考慮した球出しをしている印象だ。 すぐにJリーグに適応したドレシェヴィッチの能力の高さもさることながら、ドレシェヴィッチに目をつけて獲得した町田の補強も見事だったと言えるはずだ。
FW:宮代大聖(背番号9) 生年月日:2000年5月26日(23歳) 所属クラブ:ヴィッセル神戸 2024リーグ戦成績:7試合4得点1アシスト 宮代大聖は、川崎フロンターレの育成組織で育ち、2018年にプロ契約を交わした。分厚い選手層に阻まれて期限付き移籍で経験を積む日々を繰り返している。2022シーズンはサガン鳥栖で22試合に出場して8得点3アシストを記録すると、2023シーズンは川崎Fに復帰して、J1で同じく8得点を記録した。 同じ得点数でも、鳥栖時代と川崎F時代では、宮代のプレー内容に違いがあったと言える。鳥栖時代は攻撃のあらゆるタスクをこなして不可欠な存在だったが、川崎Fではウイングとして起用され、自ら仕掛けようとすることで、チームの攻撃の流れを止めてしまうようなこともしばしばだった。 今年1月にヴィッセル神戸に完全移籍した宮代は、第3節のFC東京戦で初先発を飾ると、インサイドハーフの位置で躍動し、得点も決めた。最前線の大迫勇也が相手の守備を引きつけた後ろのスペースは宮代が特長を出しやすい位置で、神戸の攻撃に迫力をもたらしている。第5節の北海道コンサドーレ札幌戦では2得点1アシストの大暴れだった。1点目はスペースへの動き出しからドリブルでかわしてゴールを決め、2点目はセットプレーの混戦でゴールに背を向けて相手DFを背負った状況からのボレーシュートでねじ込んでおり、いずれもセンターフォワードらしさが詰まったゴールだった。ポジションを下げたことで、より持ち味が発揮しやすくなっている印象すら受ける。 神戸にとっては新たな攻撃の武器が生まれた形であり、ここまで大きな成果を上げている。宮代にとっても、自分の強みを最大限に活かせる環境に行ったことは、大きな飛躍のチャンスだろう。
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