カザフで旅客機墜落、プーチン氏が「謝罪」…アゼルバイジャン大統領との「詳細な協議」で
カザフスタン西部アクタウでアゼルバイジャン航空の旅客機が墜落した事故で、ロシア大統領府は28日、プーチン大統領がアゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領と電話会談を行い、プーチン氏が、ロシア上空で「悲劇的な出来事」が起きたことについて「謝罪」したと発表した。 【動画】墜落した機体に残る多数の「穴」
発表によると、会談では、旅客機が当初向かっていた露南部グローズヌイや周辺地域が当時、ウクライナ軍の無人機攻撃を受けており、露軍の防空システムが反撃していたことなどが議題となり、「詳細な協議」が行われたという。ただ、発表には墜落原因に関する言及はなく、プーチン氏が露軍の防空システムが墜落に関与した可能性について認めたかどうかは不明だ。
英BBCによると、アゼルバイジャンのラシャド・ナビエフ運輸相は27日、記者団に「専門家の予備調査は(事故原因が)外部からの衝撃だと結論付けた。使われた兵器の種類は追加調査で判明するだろう」と述べ、旅客機は何らかの「兵器」で撃墜されたとの見方を示していた。
墜落の原因は、ロシア軍の防空ミサイルによる誤射の可能性が高まっている。ジョン・カービー米大統領補佐官は27日、記者団に「露軍の防空システムに撃墜された可能性を示す初期の情報はある」と述べ、露軍の関与の可能性を認めた。
アゼルバイジャンの通信社APAによると、ロシアとカザフスタンは、旧ソ連構成国でつくる独立国家共同体(CIS)による事故原因の調査を提案したが、アゼルバイジャンは国際的な専門家の調査が必要だとして拒否したという。