技術向上目指しマイクケーブル「8の字巻き」コンテスト
第2回全日本マイクケーブル8の字巻きコンテスト西日本地区大会(予選) THE PAGE大阪
たかが8の字、されど8の字──。音響技術者のマイクケーブルを巻く技術の向上を図ろうと日本音響家協会主催の「第2回全日本マイクケーブル8の字巻きコンテスト西日本地区大会(予選)」が12日、大阪市中央区の中央区民センターで開かれ、音響関係技術者やそれらを目指す学生らが参加し「技」を競った。予選通過者は7月に千葉県で行われる全国大会に出場する。
採点は「速さ・確実さ・美しさ・作業姿」
音響技術者の一日の仕事はマイクケーブルの接続で始まり、そのケーブルを巻いて終わる。これは技術者が最初に覚える「プロの技」だという。同協会副会長の深尾康史さんは「こうしたケーブルを早く巻いて、次に使う人が使いやすいように『8の字形』に巻くのがコツです。そうした技術向上を目指し、大会を開いているんです」と話す。 この大会は、はU字に配線された全長20メートルのマイクケーブル3本を競技者が巻き、ゴムバンドで結ぶというもので、2人ずつで競技を行い採点は「速さ・確実さ・美しさ・作業姿」を対象とするという。北海道、中部、北陸、西日本、東日本という全国各地で予選が行われ、それを勝ち抜いた覇者が7月に千葉県の幕張メッセで行われる全国大会に出場するという。
巻き方は個人によって様々
12日に行われた西日本地区大会には、在阪の放送局で働く音響技術者から学生までが参加。会場のモニターに大きなストップウォッチが表示される中、参加者は黙々とマイクケーブルを巻いていく。 「巻き方は個人によって様々なんですが、技術向上にはとても良い機会」と深尾さんは話す。その言葉通り、ケーブルに沿って歩きながら巻いたり、1個所に留まって巻く人、そして大きく腕を動かしながら巻く人など、それぞれの「技」で技術を披露し会場を沸かせた。 この競技に参加した放送局で音響関係の仕事をしている大阪府の柏野予理子さんは「難しくて緊張しました。とめるところがいつもと違ってゴムだったんで難しかったです」と苦笑を浮かべていた。