知ったかぶりしていない? 尊敬語の言い換えには「3つの型」がある【ビジネスマナー常識チェック】
【それ間違いかも?ビジネスマナー常識チェック】#60 敬語の基本編(2) 前回は、敬語の5つの種類について簡単に説明しました。 新入社員やシニア層は必読!「正しいお金の貯め方」と「マネーの知識」を身につけるのに4月は最適 今回からは、それぞれの敬語を詳しく見ていきましょう。 ■尊敬語 → 主語は相手 尊敬語は、目上の人(立てるべき相手)のことを敬って言い表すときに使う言葉です。 相手の行動を高めて表現することによって、敬意を表します。 尊敬語への言い換えには、次の3つの型があります。 ①言葉そのものを言い換える ●お客さまが来た→お客さまがいらっしゃいました ●先生が言った→先生がおっしゃいました ●社長が見た→社長がご覧になりました ②言葉の前後に「お~になる」「ご~になる」をつける ●お客さまが話した→お客さまがお話しになりました ●先生が参加する→先生がご参加になります ●お客さまが待っている→お客さまがお待ちになっています ③語尾に「れる」「られる」をつける ●社長が話した→社長が話されました ●お客さまが資料を受け取った→お客さまが資料を受け取られました ●先生が荷物を持った→先生が荷物を持たれました ■謙譲語 → 主語は自分 謙譲語は、目上の人(立てるべき相手)に対して、自分のことをへりくだって表現することによって、相手を高める言葉です。 謙譲語への言い換えには、2つの型があります。 ①言葉そのものを言い換える ●明日、お客さまに会う→明日、お客さまにお目にかかります ●院長のご自宅に行く→院長のご自宅に伺います ●担当の者が来る→担当の者が参ります ②言葉の前後に「お~する(いたす)」「ご~する(いたす)」をつける ●荷物は私が持ちます→荷物は私がお持ちします ●お客さまに商品を届ける→お客さまに商品をお届けいたします ●先生を応接室に案内する→先生を応接室にご案内いたします ※前回もお伝えしたように、2007年の文化審議会答申「敬語の指針」により、「謙譲語」が「謙譲語Ⅰ」「謙譲語Ⅱ」の2つに分かれました。ここではわかりやすいように、この2つを合わせて「謙譲語」として説明しています。 ■名詞の尊敬語と謙譲語 名詞を敬語にする場合も、尊敬語と謙譲語では<表>のように表現が変わります。 覚えておくと、いざというときに役立ちます。 (金森たかこ/マナー講師)