「紀州のドン・ファン」元妻 別の男性への約3000万円詐欺事件の初公判 弁護側が争う姿勢「ホステスだった被告を心理的支配したいために金を支払った」
「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家の男性が殺害された事件で逮捕・起訴された元妻が別の男性から現金を騙し取った罪に問われた裁判が始まり、弁護側は詐欺罪の成立について争う姿勢を示しました。 起訴状によりますと、無職の須藤早貴被告(28)は2016年に北海道札幌市内で当時61歳の男性に『海外留学ができるかもしれず、準備金の支払いを助けてほしい』などとウソをついて、男性から約3000万円を騙し取った罪に問われています。 須藤被告は2018年5月に「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家・野﨑幸助さん(当時77)を急性覚醒剤中毒で殺害した罪でも2021年に起訴されていました。 当時、野﨑さんの殺害事件の捜査のなかで今回の事件が浮上し、男性から被害届が出されていたということです。 10日に和歌山地裁では行われた詐欺事件の初公判が行われ、須藤被告は「確かに嘘をついて、金を受け取りましたが、男性も嘘と知りながら、私の体を弄ぶためだったと思います」などと主張しました。また、弁護側は「被害男性はホステスだった須藤被告のことを心理的に支配したいために金を支払った」として、詐欺罪の成立について争う姿勢を示しました。 一方、検察側は「被告の発言で被害男性が錯誤に陥り、金を振り込んだ」と指摘しました。 〈おことわり〉 須藤被告は詐欺事件で当時19歳でしたが、殺人という重大事件の被告として、すでに名前も報じられていることなどを鑑みて、MBSとしては実名で報じています。