1970年大阪万博のユニホーム かつての会場に65種80着並ぶ
大阪・関西万博の開幕まで半年を切る中、吹田市の万博記念公園内では、1970年大阪万博の当時のユニホームを展示した企画展「1970年大阪万博ユニホーム・コレクション」が開催中だ。 【写真】コシノジュンコさんがデザインした「ペプシ館」のユニホーム。右の合服はロングコートにボレロのようなデザインを施し、大きなバックルが印象的だ。左の夏服はミニのワンピースに小さなベストを合わせている=大阪府吹田市、佐藤慈子撮影 会場の「EXPO'70パビリオン ホワイエ」は、当時の出展施設「鉄鋼館」を利用した建物。実際に着用していたユニホーム(一部レプリカ)65種80着が並ぶ。 入り口では、コシノジュンコさんが20代にデザインした「生活産業館」「タカラ・ビューティリオン」「ペプシ館」のユニホームが出迎える。 真っ赤なミニスカートに小さな白いベストは「ペプシ館」の夏服。「タカラ・ビューティリオン」は、パンタロンの上にミニスカートを重ねる斬新なスタイルや、リバーシブルのマントが特徴。「生活産業館」は、大きな通常の何倍もあるネクタイが目をひく。当時はコンパニオン全員に、帽子の代わりに、おそろいのおかっぱのかつらを被ってもらったという。 デザインしたコシノジュンコさんは9月、朝日新聞の取材に「私なりに当時の先端を表現した。誰かの影響ではないオリジナリティーは何年たっても古くならない」と振り返った。 1970年当時はミニスカートが流行し、多くのユニホームに取り入れられた。春と秋に着る合服と夏服が用意され、ジョッキーハットや、説明のつかない変わった形の帽子を合わせるデザインも多く、訪れる人の目を楽しませている。 館内にはデッサン画や、ユニホームの見本生地、素材の説明をまとめた資料も並べられている。当時の会場模型や、記録映像を見ることもできる。 25年2月28日まで。開館時間は10時から17時(入館は16:30)まで。予告なく休園する可能性があるため万博記念公園ホームページで要確認。中学生以下無料、常設展セットは900円、企画展単独は500円。(佐藤慈子)
朝日新聞社