高梨沙羅「ワクワクした気持ちで使って」倉庫で約7000個のランドセル開梱作業 アフガニスタンの子供たちへ
ノルディックスキー・ジャンプ女子の高梨沙羅が6日、IR・広報部の社員として在籍するクラレが、使い終えたランドセルを全国から送ってもらい、学用品を詰めてアフガニスタンの子供たちに贈る社会貢献活動「ランドセルは海を越えて」の埼玉・三郷市内で行われた旅立ち準備の作業に参加した。 今季の戦いを終えて帰国した高梨の姿は、三郷市内の倉庫にあった。午前9時過ぎに集合し、川原仁社長、今春の新入社員64人を含めた約200人が参加。全国から届いた約7000個のランドセルを約3時間ほどかけて1つずつ開梱、検品、箱詰めを行った。今後、海を渡り、アフガニスタンの子供たちに届けられる。「たくさんのランドセルが集まって、中にはお手紙とかも入っていて。小学校の思い出の品なんだろうな、と思いながら作業していました。アフガニスタンでは小学校に行くのにワクワクした気持ちで使って頂けることを願っています」と語った。 18年に入社し、19年、23年に続き、同社の社員としては3度目の参加。慣れた手つきで黙々と作業に取り組んだ。この活動は、ランドセルの主要素材である人工皮革「クラリーノ」を製造販売する同社が04年に開始した。今年で21回目となり、累計で約16万個のランドセルが海外に旅立つことになる。高梨が小学生時代に背負っていたランドセルも入社2年目の19年の活動時に贈った。 5日には都内のオフィスに出社。会議に参加したり、今春、入社した新入社員に向けた講演を開いたり、交流も図った。「新入社員の頃を思い出したり。懐かしいですね」と笑顔。27歳の自身より多くは若い社員。触れ合い、刺激を受けた様子だ。「皆さんしっかりしていて。作業もテキパキしてくださっていたので、かなり時間が巻いて、作業できました」。 競技では3月にシーズンを終えて帰国。現在は体力や柔軟に特化したトレーニングを継続させながら、オフシーズンを過ごす。5月上旬にジャンプトレーニングを再開し、夏場のサマージャンプへ向かう。昨オフから指導を受けるヤンネ・バータイネン・コーチと共に、ジャンプを作り上げる。「(来季は)世界選手権もありますし、できるだけ表彰台に上れるように頑張りたい」と決意。新たな気持ちで新年度をスタートさせた。
報知新聞社