《ブラジル》離婚のもつれから妻を銃殺=それを見た義父が婿を撲殺
ミナス・ジェライス州内陸部ヴァルゼランジアの農村で14日、妻を射殺した男が、義父に撲殺される事件が発生した。男は、離婚手続き中の妻と話し合うために、妻が両親と住む農場を訪れた際に口論に発展。妻を銃殺し、農場の管理人も射殺した。さらに9歳の娘とその友人に向けても発砲したという。その直後に義父が木片で男を攻撃し、男はその場で死亡した。15日付G1などが報じた。 午前10時頃に警察が現場に到着した際、農場の入り口で管理人ヴァルテルさん(45歳)、屋内の台所では妻アリーヌ・コウチーニョさん(33歳)がそれぞれ銃創を負った状態で発見された。 一部始終を目撃したアリーヌさんの母親によれば、発砲したのは娘の夫ロニヴォン・コウチーニョ容疑者(46歳)で、彼は離婚手続き中の妻やその家族と話し合うために、農場に一人で訪れていた。話し合いが進む中、アリーヌさんの両親は娘夫婦を二人きりにするため、その場を離れた。その数分後に銃声が聞こえたという。 ロニヴォン容疑者は妻に対して複数回発砲した後、9歳の娘とその友人にも危害を加えようとした。少女らは恐怖で家中を逃げ回って助けを求め、管理人のヴァルテルさんが2人を守ろうとして容疑者と格闘。その際に容疑者から腹部に銃弾を受け、死亡した。 少女らは近くに住む親戚の家に駆け込み、ロニヴォン容疑者はその家にも発砲したが、銃は不発に終わったとされる。 その直後、アリーヌさんの両親が家に戻り、容疑者と殴り合いの喧嘩に発展。アリーヌさんの父ロメス・モレイラさん(51歳)が木片で数回殴り、容疑者はその場で死亡した。 容疑者との揉み合いの最中、ロメスさんの頭部に銃弾がかすめ、大きな傷を負った。ロメスさんは事件後に付近の雑木林に逃走していたが、翌日15日に警察に出頭した。 警察によると、ロメスさんは正当防衛のために行動したと認定され、後に釈放された。 アリーヌさんとヴァルテルさんは緊急医療サービス(SAMU)によって緊急搬送されたが、死亡が確認された。また、アリーヌさんの母親も体調を崩し、病院に運ばれたが大事には至らず、療養後に解放された。 死亡したロニヴォン容疑者のポケットから約5千レアル(約12万8千円)が発見された。これはアリーヌさんの家族のもので、当局によって返還された。また、6発の弾薬も発見され、犯行に使用された銃は遺体のそばで見つかった。 すべての遺体に死亡解剖が行われた後、15日に埋葬された。また警察は、助かった少女らは親戚に保護されたと述べた。