白レバーとささみの加熱が不十分か 焼き鳥店で男女3人が食中毒 店舗を3日間の営業停止処分
山梨県甲斐市の焼き鳥店でカンピロバクターによる食中毒が発生し、県はこの店を24日から3日間の営業停止処分としました。 県によりますと、食中毒が発生したのは甲斐市志田の「焼き鳥 大森旅館」で、20代の女性2人と30代の男性1人が腹痛や下痢などの症状を訴えました。 男女は10月11日午後7時ころに手羽、軟骨、ぼんじり、白レバー、ささみ、砂肝などの焼き鳥とサラダ、鳥雑炊を食べました。 その2日後の13日午前8時に20代の女性が腹痛や下痢を発症し、17日に医療機関を受診しました。保健所が同様の症状が出ているの他の2人も含め検便を調査した結果、いずれもカンピロバクターが検出されました。 県では、3人に共通する食品がこの飲食店で提供されたものに限られることや、患者の症状や潜伏期間がカンピロバクターによるものと一致していることなどから、焼き鳥店で提供された食事が原因とする食中毒と断定しました。 このため県は、大森旅館を24日から3日間の営業停止処分としました。 患者や店への聞き取りから、県は白レバーとささみの加熱が不十分だったことが原因とみています。 なお、20代と30代の男女3人は快方に向かっているということです。 【カンピロバクターによる食中毒について(県提供資料より】 【特徴】 カンピロバクターは牛などの家畜や、鶏などの家きん類をはじめ、ペット、野鳥、野生動物などあらゆる動物の腸管内に生息する細菌です。この細菌に汚染された食肉(特に鶏肉)、肝臓などの臓器や飲料水を介して食中毒がおこります。 この細菌は乾燥にきわめて弱く、また、通常の加熱調理で死滅します。 【症状】 ・潜伏期は1~7日と長い特徴があります。 ・主な症状は発熱、倦怠感、頭痛、吐き気、腹痛、下痢、血便等で、通常、死亡例や重篤例(ギランバレー症候群)はまれですが、若齢者・高齢者、その他抵抗力の弱い者は重症化することもあります。 ・また少ない菌量でも食中毒を起こす特徴があります。
【対策】 (1)食肉は十分に加熱調理(中心部を75°C以上で1分間以上加熱)を行う。 (2)二次汚染防止のために食肉は他の食品と調理器具や容器を分けて処理や保存を行う。 (3)食肉を取り扱った後は手を洗ってから他の食品を取り扱う。 (4)食肉に触れた調理器具等は使用後洗浄・殺菌を行う。 (5)飲み水や調理等に使用する水は、殺菌されているものを用いること。
テレビ山梨