鶴見署員によって保護された豚（同署提供）

　ペットとして譲り受けたマイクロ豚２頭を路上に遺棄したとして、鶴見署は２５日、動物愛護法違反（遺棄）の疑いで、東京都足立区の無職女性（５３）を書類送検した。２頭はＪＲ南武線の矢向駅周辺を歩いているところを地域住民に発見され、無事に保護された。 　書類送検容疑は、８月２８日午後９時ごろ、横浜市鶴見区内の路上で、豚２頭をペット用カートに入れて遺棄した、としている。 　署によると、女性はペットの里親サイトで知り合った同区の３０代男性から同駅前の路上でマイクロ豚２頭とペット用カートを譲り受けたが、カートの網を開けた状態で路上に放置。付近の防犯カメラには、カートから抜け出した２頭が駅周辺を歩き回ったり、車が豚を避けて走行したりする様子が写っていたといい、約３０分後に保護された。 　元の飼い主だった男性は譲渡理由について「住んでいる集合住宅がペット禁止で、大家に見つかって怒られた」と話しており、女性には１頭だけ譲る約束だったが、その場にもう１頭も置いて帰ったという。 　豚は２頭とも３歳の雄で、体長約１メートル、体重約１０キロ（いずれも推定）。女性は「サイトで見て（豚の）寝顔がすごくかわいくて一目で気に入った」としながらも、「電車に乗せて帰ることができないと思ったので置き去りにした」などと供述、容疑を認めている。