メルカリ、プリウス…有名企業の社名も、馴染みの商品も「ラテン語」由来だった!? 【世界はラテン語でできている】
古代ローマ人の言語であるラテン語ですが、実は無意識に使っているのをご存知ですか? たとえば、私たちが日常的に使用しているアルファベットも、ラテン語を書くために古代ローマで生まれた文字で、2500年以上も使われ続けています。 写真はこちらから→メルカリ、プリウス…有名企業の社名も、馴染みの商品も「ラテン語」由来だった!? 【世界はラテン語でできている】 X(旧Twitter)で人気のラテン語さんの初著書『世界はラテン語でできている』(SBクリエイティブ)では、世界史、政治、宗教、科学、現代、日本……、あらゆる方面に思いがけずひそんでいるラテン語の数々を解説していて、ラテン語の知識がゼロでも楽しく読めます。 ここでは誰かに話したくなるラテン語トリビアの一部をご紹介します。知らず知らずのうちにラテン語由来の言葉を使っていることに驚き、あらためてラテン語や古代ローマの影響力を感じることでしょう。 文/ラテン語さん
商品名や社名の元になっているラテン語
世の中を見渡してみると、実はカタカナ語だけではなく社名や商品名もラテン語にあふれていることが分かります。 たとえばフリマアプリの「メルカリ」はラテン語で「取引する(mercari)」という意味です。サービスの内容にぴったり合ったネーミングです。また、海外のPCメーカーの「Acer(エイサー)」は、ラテン語で「鋭い」という意味です。つまり、日本の家電メーカーの「SHARP」と意味が共通しています。 ここまでの例はラテン語をそのまま使ったものですが、少し変えている例もあります。たとえば教育事業を展開している「ベネッセ(Benesse)」の名前は、ラテン語のbene「良く、適切に」とesse「ある、~である」を組み合わせたものです(ベネッセの公式の発信では、esseの意味を「生きる」としています)。 Benesseの場合は元の要素がある程度残っていますが、由来からかなり離れた例もあります。スポーツメーカーの「ASICS(アシックス)」も元はラテン語です。ただASICSという単語があるわけではなく、animasana in corpore sano「健全な肉体に健全な魂」の各単語の頭文字をつなげたものです。これは古代ローマの詩人ユウェナーリスが書いたorandum est ut sit mens sana in corpore sano「健全な精神が健全な肉体にあれと願うべきである」という文を参考にしたものだと考えられます。