台北・新北両市のバス、5年間で13件の死亡事故 死者のうち8人が歩行者/台湾
(台北中央社)台湾で歩行者が路線バスに衝突されるなどして死亡する事故が相次いでいる。北部の台北、新北両市政府交通局の統計によると、路線バス側に責任のある死亡事故は昨年までの5年間で計13件起きており、うち8人の歩行者が死亡したという。 2019年から23年にかけて、バス側に責任のある事故は台北市内で1259件発生。601人が負傷し、歩行者5人を含む8人が死亡した。死亡事故の多くは、バスの運転士が歩行者を優先しなかったり、前方を注意していなかったりしたことが原因とされている。 また新北市内では1568件発生。619人が負傷し、歩行者3人を含む5人が死亡した。 走行距離100万キロ当たりの事故率で見ると、台北市では23年までの5年間で当初の0.82%から0.7%に減少したのに対し、新北市では19~22年の0.57~0.72%から23年の1.13%に増加した。 台北市では17日、交差点で路線バスが前方で停車していた別の路線バスに追突。追突されたバスがその弾みで前に押し出され、横断歩道を渡っていた女性に衝突し、この女性がバスの下敷きになって死亡、バスの乗客乗員15人が負傷した。中部・台中市でも今年9月、横断歩道を歩いていた女性2人に路線バスがぶつかり、1人が死亡、1人が負傷した。台湾では近年、交通マナーの悪さが問題視されており、改善を求める声が高まっている。 (陳昱婷、高華謙/編集:齊藤啓介)