「僕も2.5次元の走り!」佐藤流司・高橋克典が意気投合、花總まりは優しく見守る
12月4日から22日まで東京・明治座で上演される「舞台『応天の門』」の製作発表が本日10月17日に東京都内で行われ、キャストの佐藤流司、高橋克典、花總まり、演出を手がける青木豪が出席した。 【画像】舞台「応天の門」ビジュアル(他3件) 演出を青木、脚本を桑原裕子が担う本作は、灰原薬のマンガ「応天の門」(新潮社)を原作にした舞台作品。平安時代を舞台に、学問の天才と称される菅原道真と都で随一の色男・在原業平が組み、怪奇事件を次々と解決していく“歴史クライムサスペンス”が展開する。 菅原道真役を務める佐藤はまず、「本日、役者人生14年目に突入いたしました。14年目にして本日が一番緊張しております。私のガチガチな答弁をお楽しみください」とあいさつし、会場の空気を和ませる。また、原作が好きだと明かし、「謎解きで頭を使う場面あり、悪を裁く描写ありと、読んでいてスッキリする作品。そんな素晴らしい作品に携わることができて光栄です。先ほど克典さんから『原作通りのお顔をしているね』とお墨付きをいただいたので、あとは自分の芝居さえついてくれば……(笑)」とはにかんだ。 在原業平役の高橋は「人間らしさがにじみ出る舞台になるのでは。明治座という素敵な空間で、観客の皆さんと一緒に平安時代を旅できたらと思います。僕が演じる在原業平は色男でもあり、検非違使の長でもある。どちらの側面もカッコいいのですが、それを演じるのが少しくすぐったくもあります」とコメント。遊技場の女主人・昭姫役の花總は「平安時代の雅な世界の中で、人々の恐ろしさや、事件を解決するために奔走する人たちの人情を感じられるような作品にできたらと思います。原作ファンの皆様のイメージを壊さないようにしながら、自分なりの昭姫像を作り上げていけたら」と意気込みを語る。 青木は「自分自身『一体どうなってしまうんだ!?』と思いながら原作を拝読したので、お客様にもワクワクした気持ちで観ていただけるような作品にしたいです。平安時代といえば絵巻物のイメージがあるので、絵巻物をモチーフにした演出を取り入れたいなと。コロナ禍に明治座で上演した演出作『両国花錦闘士』では花道を使うことができなかったので、『応天の門』では明治座の舞台機構をふんだんに使いたいと思います」とプランを明かした。 記者から「原作もののように、ビジュアルイメージがある作品を演じる際に意識している点は?」と問われた佐藤は「2.5次元といえば私の得意分野でございます!」と胸を張り、「マンガのコマとコマの間で登場人物が何を考えて動いているか、それを大事にしています」と回答。これを受けた高橋は「そういえば、僕も2.5次元の走りなんですよ! 『サラリーマン金太郎』に『特命係長 只野仁』、そして今回の『応天の門』! ハッハッハ!」と豪快に笑い、会場を盛り上げた。 また会見では、明治座の会員組織・明治座FAN倶楽部会員から募集した質問が読み上げられるひと幕も。菅原道真と在原業平がバディを組んで謎を解き明かすことにちなみ、「最近困っていることや、解決したいことは?」と問われると、佐藤は「まりさんとは以前共演させていただいたこともあり、コミュニケーションが取れているのではないかと思っているのですが、克典さんは今回初めましてなので……1日でも早くお近づきになれたらと思うので、ご趣味などを教えていただければ」と恐縮しながら高橋に質問する。すると高橋は「好きなこと、たくさんありますよ! 蹴鞠とか、歌を詠むこととか(笑)」と役になりきって答えたのち、「音楽が好きですね。ジャズ歌手としてデビューした経験もありますし、チェロも弾きます」とニコリ。The Brow BeatやZIPANG OPERAのメンバーとして音楽活動している佐藤は「自分も楽器をやっているので、練習しておきます!」と瞳を輝かせる。2人が意気投合した様子を見て、花總は「お二方の会話を聞いていて、お稽古がますます楽しみになりました」と優しい表情で見守っていた。 ■ 舞台「応天の門」 2024年12月4日(水)~2024年12月22日(日) 東京都 明治座 □ スタッフ 原作:灰原薬「応天の門」(新潮社「コミックバンチKai」連載) 脚本:桑原裕子 演出:青木豪 □ 出演 佐藤流司 / 高橋克典 / 中村莟玉 / 高崎かなみ / 本田礼生 / 白石隼也 / 坂本澪香 / 青山良彦 / 八十田勇一 / 若狭勝也 / 篠井英介 / 西岡徳馬 / 花總まり(特別出演) ※西岡徳馬の「徳」は旧字体が正式表記。