「大地の恵みを存分に吸収してうまいに決まってるんですよ」朝食バイキングに登場で評判の「長芋のとろろかけ放題」その裏には台風19号での大打撃から農地を再生させた生産者の決意と苦労が「作らない選択肢はない」
信越放送
長野市の温泉施設で宿泊客に好評という朝食バイキングのあるメニューがあります。 地元の名物が使われ、7日から「かけ放題」が始まりました。 【写真を見る】「大地の恵みを存分に吸収してうまいに決まってるんですよ」朝食バイキングに登場で評判の「長芋のとろろかけ放題」その裏には台風19号での大打撃から農地を再生させた生産者の決意と苦労が「作らない選択肢はない」 長野市松代町の「松代荘」。 松代荘支配人・中山靖さん: 「これを目当てにお泊りに来るお客様がいらっしゃいます」 宿泊客: 「ここに来たらこれという気持ちで来ていますんで」 今の時期、宿泊客に評判なのが、朝食バイキングのあるメニュー。 それは。 中山さん: 「松代産のとろろでございます」 「11月の今ごろから5月までご提供できる商品で、かけ放題で」 松代特産・長芋のとろろかけ放題。 長芋専用のだし醤油も用意するこだわりぶりです。 中山さん: 「特徴としては摺(す)ると甘みが強いということで、非常に人気の朝食のメニューでございます」 宿泊客: 「美味しかったです。のど越しがいいって感じだから」 「いい言葉言ったね」 「もう一杯いこうかなと思ってますけどね」 松代特産の長芋は千曲川の河川敷に広がる肥沃な農地で育てられています。 祖父の代から長芋を栽培する五明博彰(ごみょうひろあき)さんは、11月の第2週に入って、今シーズンの収穫をはじめました。 まずは重機で1メートル以上の深さまで土を掘ります。 ナガイモ農家・五明博彰さんと宮入キャスター: 「昔の人はスコップで一本一本掘っていたようなんですけど、さすがに今それはちょっと」 「長芋の農家さんはこれ(重機)一家に一台なんですよ」 「一家に一台?」 「車と同じ」 「あれもう頭見えてますよね」 「そうですね」 「これをこれから掘ります」 「やわらかい土ですね」 「そうですね」 「こういう土じゃないと長芋がうまく育たないんですよ。ちょっと細いですけど」 「これでも細いんですか?これはどうですか?」 「まあまあまあまあ」 「これで?」 「これまたまっすぐだ」 「こういうの出てきてほしいんですよ。こういうの待ってた。これっすよこれこれもう贈答用」 「本当にお宝出てきたみたい。しかも農家さんで慣れてらっしゃるはずのに」 「毎年毎年こういうの出てくるとうれしい」 長芋掘りはまるで宝さがし。 私も体験させていただきました。 五明さんと宮入キャスター: 「周りの土をガッガッと落とすような」 「大胆かつ繊細な作業ですね」 「深く掘ると水分含んでますね土が」 「重くなってね」 「わーとれたー」 「いいんじゃないですかそれ」 「五明さん立派なのとれました。すごい長い1メートルありますよね?」 「あると思いますよ」 「土の中から掘り出すと大地の恵みっていうかそういう雰囲気が漂ってきますね」 「この千曲川の恵みですよね。昔っからね千曲川って氾濫が多いっていう川なんですけど。ちょうどここ見えてるんですけどここ砂っぽいのわかりますかね?」 「色が違いますよね」 「台風19号のときにここまで削られて川砂がたまったところなんです」 2019年に起きた台風19号災害。 千曲川とその支流の氾濫により、収穫の時期を迎えたリンゴが濁流に飲み込まれるなど、農業は大きな打撃を受けました。
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