チャーリーXCX、ハリス米副大統領を“Brat”と呼んだ投稿について語る「私はボブ・ディランではない」
チャーリーXCXは、カマラ・ハリス米副大統領が持つしたたかさを称賛するつもりで何気なくツイートしたところ、過熱する現在の米大統領選に自らを巻き込んでしまった。先月彼女がツイートした「Kamala IS Brat」というツイートは、現副大統領で民主党候補となったハリスの当時まだ始まったばかりだった米大統領選挙キャンペーンへの熱意を盛り上げるのに一役買ったが、チャーリーは米Vultureの取材に対し、米ロサンゼルスの自宅のプールサイドで発信したこのツイートは、厳格な政治的支持というよりも“ポジティブで軽快な”内容のつもりだったと語った。 ジョー・バイデン米大統領が2度目の大統領選出馬を断念するという歴史的な決断をした数日後にハリス副大統領が民主党候補者としての出馬の意思を表明したが、その直後にチャーリーは自身のアルバムのタイトル『ブラット』にかけて「Kamala IS Brat」と投稿して話題になった。 ここでいう“brat”とは、ニュー・アルバムのタイトルと、ハイ・ラグジュアリーな時もあれば、“タバコの箱にビック・ライター、ストラップ付きの白いトップスにノーブラ”の時もあるとチャーリーがいうような、わざと散らかした生活スタイルを表現したものだ。ハリス陣営は即座に、自分たちの取り組みをクールな女の子が後押ししてくれたようなものだと捉え、陣営のX(旧Twitter)アカウントを『ブラット』と同じフォントとライム・グリーンのロゴ・スタイルにリブランディングしたが、その一部始終を、自分が何をしているのか、それがどう受け止められるかをよく理解していたチャーリーは眺めていた。 チャーリーは、「民主主義の正しい側、女性の権利の正しい側にいることは、私にとって非常に重要です」と言う。英国籍を持つチャーリーは米国の選挙で投票できないが、彼女の投稿は米ケーブル・ニュースや地上波のニュース番組で、困惑したキャスターたちが若者たちが何を言っているのか理解しようと四苦八苦するほど話題となった。 「民主主義が永遠に失敗しないためでしたら喜んで手助けします。自分が何をやっているのかは、もちろん分かっていました」と彼女は付け加え、バイデン大統領とハリス副大統領が指摘している、再びホワイトハウス入りに意欲を示しているドナルド・トランプ前大統領が象徴するアメリカの政治システムに対する実存的脅威に言及した。 とはいえ、彼女はそのツイートが5,500万回以上も見られ、独自のメタ・ミームにまでなるとは夢にも思っていなかった。「自分が散らかったビッチで、パーティー三昧で、ビック・ライターとマルボロ・ライトの箱が必要だなんてことを話したら、CNNで取り上げられることになるなんて思ったかと? いいえ」と彼女は言い、自分は政治的なアーティストではなく、そうなることを目指したこともないと指摘した。「私はボブ・ディランではないし、そう見せかけたこともありません。私の音楽は政治的なものではありません。私の人生で行うすべてのことが、私の芸術にフィードバックされます。私が言うこと、身につけること、考えること、楽しむこと、すべてが芸術に還元されます。政治は私の芸術の糧ではありません」と彼女は話している。 同じインタビューで、チャーリーは、すでに別の“フルレングスのプロジェクト”に取り組んでおり、それが確実に“いわゆるブラットの領域内”であることを明らかにした。現時点で、そのプロジェクトに関する追加情報は明かされていない。