日本の睡眠時間「世界最短」損失は15兆円? 認知症…疾患リスク上昇 “寝だめ”で時差ボケも【#みんなのギモン】
こうした睡眠不足は健康に悪影響を引き起こします。一時的ではなく、数日にわたって睡眠不足が続いてる状態を「睡眠負債」と呼びます。 平日に蓄積した「睡眠負債」をあとから解消するために、休日に長く眠る「寝だめ」の習慣を持つ人も結構いるのではないでしょうか。ただ、休日に「寝だめ」をすることで、就寝・起床の時間が平日と休日でずれてしまい、体内時計が乱れてしまいます。 平日と休日で「時差ボケ」が生まれてしまうわけですが、この時差ボケや睡眠負債は、眠気や疲労感をもたらして日中の活動に悪影響を与えるだけでなく、気づかないうちに健康への悪影響も与えかねません。 例えば、記憶力や学習能力の低下、免疫力の低下、生活習慣病のリスク増加などがあげられています。 習慣的に7時間前後眠っている人は、死亡や疾患のリスクが最も低いと言われています。睡眠時間が6時間未満の人は、次のように疾患のリスクの増加と関連があることがわかっています。 ●認知症 1.68倍 ●死亡 1.12倍 睡眠負債はどのように解消したらいいのでしょうか。 日本睡眠協会の内村理事長によると、休日に寝だめすることによる時差ボケは、戻るのに3~4日はかかるといいます。 とはいえ、休日はゆっくり寝たいです。そのため、平日の睡眠不足を補うなら、休日の朝は平日との起床時間の差を2時間以内にする、または普段より早く寝るのがよいそうです。 ◇ 睡眠が心や体に与える影響は、とても大きいことがわかりました。改めて自分の睡眠を見直してみましょう。 (2023年9月5日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)