レジで怒鳴る高齢者に絶対にしてはいけない言動、相手の「老害力」を下げるためにできる1つのこと
「ついつい『いや』と答えることがある」「気がつくと自分の話をしている」「いつの間にか大声になっていることがある」。どれかに心当たりがあるあなたは、立派な「老害」予備軍かもしれません。ですが、そうした「老害の人」が引き起こすトラブルは、「身体的な老化」を自覚することで防げることも多いと、医学博士で医師の平松類氏はいいます。 ※本稿は平松氏の著書『「老害の人」にならないコツ』から、一部を抜粋・編集してお届けします。 【イラスト】「身体能力の低下」に対する無自覚から店員ともめてしまった高齢女性
■会計待ちの行列の先で怒鳴り散らす高齢女性 私がよく利用するコンビニには、レジが左右に2つ並んで設置されています。混雑時には、レジの間にお客さんが一列に並び、最前列の人が空いたほうのレジに進んで会計を済ませるシステムです。 その日は混在する時間帯で、私が会計待ちの行列に並んだときはけっこうな長さになっていました。時間帯が時間帯なのでやむを得ないと思っていましたが、それにしても列がなかなか進みません。
前のほうに目をやると、右側のレジで高齢女性が店員さんに向かって何やらまくしたてています。「あなたが悪い」「あんな乱暴な渡し方はない」「声が小さい」「謝り方がなっていない」といった言葉が聞こえてきました。 どうやら、お釣りを受け取る際に小銭を床にバラバラと落としてしまったようなのです。店員さんは、アルバイト学生とおぼしき若い女性。何度も謝っていますが、この高齢女性の勢いは止まりません。大声でずっと同じことをくり返しています。
当然、会計待ちの行列は伸びるばかり。列に並んでいるお客さんたちのイライラも、どんどん募っていきます。 ※外部配信先では図表を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください 私はこの高齢女性の行動を見て、「仕方がないのかな」と思いつつ、第三者がこの騒動に加わって、さらにやっかいな状況にならないかと心配になりました。 この高齢女性を仮にTさんとしましょう。大声でまくしたてることの是非はさておき、もしかしたら本当に店員さんのお釣りの渡し方が乱暴だったかもしれないので、Tさんのほうが悪いと決めつけることはできません。