日本の睡眠時間「世界最短」損失は15兆円? 認知症…疾患リスク上昇 “寝だめ”で時差ボケも【#みんなのギモン】
日テレNEWS
十分な睡眠時間がとれていないとされる日本人ですが、その睡眠時間は世界で最短とも言われています。その悪影響などについて、以下のポイントを中心に詳しく解説します。 【睡眠を助ける3つのキーワード】立ち寝・寝付き・耳の温活とは? ●“6時間未満” 健康リスク増? ●睡眠負債 どう解消?
OECD(=経済協力開発機構)が33か国を対象に行った1日の睡眠時間の調査では、南アフリカが「9時間13分」、アメリカが「8時間51分」、韓国が「7時間51分」などとなっているなか、日本は「7時間22分」と最下位です。 全体の平均は「8時間28分」で、日本はそれより1時間以上も短いことが報告されているのです。
こうした日本の睡眠不足をうけて、4日に発足会見を開いたのが「日本睡眠協会」です。睡眠不足を改善して経済を活性化させるために、科学的な知見から対策を発信していきたいと設立されました。 睡眠不足による経済損失は15兆円に上るという米シンクタンクの試算もあり、対策は急務だといいます。 街の人に睡眠時間を聞いてみました。 【睡眠6時間】会社員(30代) 「仕事が長いと5時間とか時間が遅くなってしまうことはある。なるべく6時間以上寝るように。仕事が終わった時もすごく疲れてしまって、眠くなったり、効率が(上がらず)はかどらない時があります」 【睡眠5~6時間】主婦(30代) 「5~6時間、全然足りていないですね。子どもの予定とかに合わせて塾とかがあるので合わせちゃうと、なかなか夜遅くなってしまう」 このようになるべく睡眠をとりたいと思っていても、仕事や家庭の事情で睡眠不足という人が多かったです。
日本睡眠協会の内村直尚理事長によると、世代によって最適な睡眠時間は違うそうです。 ●20~59歳:6~9時間 ●60歳以上:6~8時間 なぜ、60歳以上は1時間短いかというと、8時間以上寝ることでうつ病や認知症を引き起こしやすくなり、平均寿命が短くなるからです。日中は活動的に過ごして。昼と夜のメリハリをつけることが大切だということです。 睡眠による休養が十分とれていない人の割合は、年々増えています。厚生労働省の調査では、1日の平均睡眠時間が6時間未満の人の割合は男性で37.5%、女性で40.6%と4割ほどを占めています。 睡眠が確保できていない理由として多かったものは、男女で次のようになっています。 ●男性 22.9% 仕事 12.2% 携帯電話やゲームに熱中 12.1% 健康状態 ●女性 14.2% 仕事 13.0% 家事 12.2% 携帯電話やゲームに熱中 実際、街の人にも睡眠時間が短くなってしまう理由を聞きました。 【睡眠4時間半】会社員(40代) 「4時間半ぐらい。単純に夜更かししてるっていうだけですね。携帯見たり、映画見たりしてるので。いや全く足りてないですね。睡眠時間が短くて、結構仕事もしんどくなってきてる」 【睡眠7~8時間】学生(20代) 「学校の課題やってたり、スマホでSNSを無駄に見ちゃったり。寝るのが遅れたりして、寝ようと思って目閉じてもチカチカしてる感じがして寝られない」