東京・永見光太郎、春躍進の裏に地道な努力「夏は自分がしっかり投げきれるように」/東東京
<高校野球東西東京大会組み合わせ抽選会>◇15日◇青山学院高等部PS講堂 第106回全国高校野球選手権東西東京大会(7月6日開幕)の組み合わせ抽選会が15日に都内で行われ、東西合わせて251チームの代表者が集った。 春季東京大会で二松学舎大付を下した東京(東東京)は、最速143キロの永見光太郎投手(3年)を中心に第4シードから上位進出をうかがう。ノーシードの日本学園(西東京)の古川遼投手(3年)は、190センチの長身から投げ下ろす直球が持ち味だ。決勝は西東京が同28日、東東京が同29日(ともに神宮)の予定。この日は愛知でも抽選会が行われた。 ◇ ◇ ◇ 東東京の歴史を塗り替える準備は整った。東京の永見は今春の東京大会で初戦の成立学園戦、2回戦の桐朋戦で連続完封勝利。3回戦では1失点完投で強豪の二松学舎大付を破った。同校初の甲子園出場への期待は高まるが、浮かれることはない。「大会の中でそういう結果を残せたのは、結構自信になったかなと思います」と冷静に振り返る。 春の躍進の裏には、昨秋からの地道な努力があった。食生活では1食でコンビニのおにぎり約8個分に相当する、800グラム以上の米を食べることを目標に掲げた。投球フォーム改善などトレーニングも積み重ね「(投球)フォームの中で1個1個の動きをしっかり自分で理解して練習できるようになった」と効果を実感する。 成果は数字に表れた。昨秋の大会後の時点で133キロだった球速は、143キロまでアップした。松下浩志監督も「秋から春先にかけて、体作りとトレーニングに対して意識が変わっていった」と評価する。 エースの自覚も芽生えてきた。元々は控えめな性格だというが「もっと自分から指示を出したり、雰囲気作りをできるようにしたい」と決意を口にした。「夏は自分がしっかり投げきれるように」。心身ともに成長を遂げているエースが、チームを夢舞台へと導く。【水谷京裕】 ◆永見光太郎(ながみ・こうたろう)2007年(平19)2月22日、東京都品川区生まれ。西大井ウインズで野球を始め、中学時代は西大井倉田野球クラブでプレーした。憧れの選手はドジャース大谷翔平。182センチ、74キロ。右投げ右打ち。