「相手によって態度を変える」後輩芸人や芸能人の“擁護発言”の差から見えた松本人志の習性
吉本興業は1月22日、松本人志が『週刊文春』の発行元である『株式会社文藝春秋』などを提訴したと公式サイトで発表した。昨年末の第一報からこれまで、芸人仲間や後輩芸人、仕事仲間たちからはさまざまな意見が上がり、ニュースで取り上げられている。 【生々しすぎて......】すごい…女性が馬乗りになっても何食わぬ顔でスマホをいじる松本人志 「過去に松本と何度も飲み会を行っている今田耕司は、情報番組内で『全くわからない』『報じられている人物が同じ松本さんとは思えない』などと語っています。千原ジュニアは、松本のことを聞かれても話を浜田雅功の話にすり替えるなどして明確には答えませんでした。宮迫博之は、自身のYouTubeで『発言できない』と言っています。山崎邦正や陣内智則は何も語っていません。つまり、『スピードワゴン』の小沢一敬のような、過去に松本に“アテンド”した可能性があると言われている後輩芸人たちは皆、口をつぐんでいるのです」(老舗芸能プロ幹部) 性加害の真偽は定かになっていないが、報道に対して世間からは厳しい声も上がっている。そんな中、『オズワルド』伊藤俊介は1月14日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)に出演した際に、過剰すぎる批判に苦言を呈した。 「芸人が松本さんを心配するのは普通のこと。それすらNGの感じはちょっと…」 また『ハイヒール』リンゴも、1月20日放送の『あさパラS』(読売テレビ)で、 「そりゃそうですよ。まあ言うたら、この世代は絶対ダウンタウンにある種憧れてというか、触発されて入ってるから。ちょっとでも肩を持つ感じになるとすごいSNSで言われるっていうのはちょっと…って」 と同情的な意見を述べている。同番組に出演していた『チュートリアル』福田充徳は、 「もちろんわれわれもダウンタウンさんにお世話になってますから、そんな人じゃなくあってほしいというのはありますけど、そりゃ肩を持つのはまあ普通というか」 と、松本への配慮を見せた。さらに、松本と親交の深い上沼恵美子も1月14日の『上沼・高田のクギズケ』(読売テレビ)で、松本に対する思いを語っていた。 ’18年12月の『M-1グランプリ』後に、一部芸人が審査員をしていた上沼をSNSで批判した「騒動」が起きたが、その翌日、『クギズケ』の収録前に控え室にいると、松本がマネジャーと共に直接尋ねてきたという。そして、 「『今回は後輩が、えらいこと言ってしまいまして本当に申し訳ございませんでした』って」 と、松本が頭を下げたことを振り返り、 「私、その時にちょっと感動してね。本人が来て、しかも入りにくいところに上手に入ってきはって、あの謝罪に来た。後輩のために頭を下げたんです。えらい人やなと思って、私は感動したんですよ」 と、語っていた。 その他にも「気配り、気遣いに長けた、松本の普段の姿から今回のような女性への接し方はあり得ない」と語る仕事仲間の声は確かに多く、彼らは一様に、自身の目に映る松本の人間性を語ることで、擁護しているようだった。ただ、前出の老舗芸能プロ幹部はこの流れに異論を唱える。 「なにかはき違えているのではないでしょうか。仲間内に気遣い、気配りのできる人だからといって、女性に対し理不尽な接し方をしないとは限らないでしょう。それは過去にいくらだって例がある。’04年に島田紳助が女性マネジャー暴行事件を起こした時も、『女性マネジャーに非がある』と芸人仲間や仕事仲間からは紳助を擁護する声が多く出ましたし。 表と裏の顔が違う人間は多いが、松本の場合は裏といえるほどのことでもないでしょう。女性遊びや、女性に対するモラハラ発言をテレビで当たり前のようにしていましたし、昔はそれが許されていただけなんです。でも、今はそんな時代じゃなくなった。それを松本も、彼を擁護する芸人たちも理解していないのではないでしょうか」 そもそも、彼らが本気で松本の報じられている行動を「信じられない」と思っているのかどうかは、はなはだ疑問だ。ただ、 「昔から近い関係にある直属の後輩芸人と、ここ数年で知り合った後輩芸人やリンゴや上沼のような女性芸人に対しての松本の日頃の行動が全く異なっていた可能性はあると思います。使い分けていたというよりは、自分の手となり足となり、“アテンド”してくれる後輩とそうじゃない人で態度が異なっていただけで、松本自身は無意識だった可能性もありえます」(同前) 他にも松本を擁護している芸能人は少なくない。西川貴教や立川志らく、そして、他事務所の芸人である土田晃之らが遠回しに松本を擁護しているのはなぜなのか。あるテレビ局幹部はこのように語る。 「松本と仕事をした芸能関係者の多くは、『打ち上げでの松本さんは常に紳士的だ』と言っていたのを聞いたことがあります。だから、松本を悪く言いたくない気持ちはわかります。ただ、その代わり皆一様に、『週刊誌が儲かる構図がおかしい』と語っていますよね。まるで『文春』が金儲けのために松本を無理やりターゲットにしたかのようなニュアンスです。 『週刊誌が裁判で負けても賠償金額は大したことないから、事実じゃない記事でも売れた方が勝ち』みたいなことを言っていますが、それは違う気がしますね。明らかに論点のすり替えだと思います。おそらく、松本を直接擁護すると、後になって自分たちに火の粉が飛んでくるかもしれないので、それを恐れてあのようなコメントをするしかないのだと思いますが……」 吉本興業が、1月24日に新たなコメントを発表し、 「今般、私的行為とはいえ、当社所属タレントらがかかわったとされる会合に参加された複数の女性が、精神的苦痛を被っていたとされる旨の記事に接し、当社としては、真摯に対応すべき問題であると認識しております」 とした。もはや、この問題は松本だけに限ったことではなくなりそうだ。今後、芸人のみならず、松本を取り巻く者たちの口は重くなるのは間違いない。
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