“弱小局”返上! テレビ東京 ブレない姿勢で絶好調
他局がゴールデンタイムで、メインに太川陽介と蛭子能収を据え、行き当たりばったりの旅企画にGOサインを出すかと言えば、それは言わずもがなだろう。従来のテレビの常識にとらわれないのが、「テレ東スタイル」なのだ。 ■おなじみの売れっ子タレントよりも素人が見たい!? さらに、予算が少ないという逆境を跳ね除けたのが、素人ありきの企画だ。空港に降り立った外国人を密着する「YOUは何しに日本へ?」、通勤前のサラリーマンに声を掛け、会社を休んで空いている反対の電車に乗ることを勧める「逆向き列車」などの番組では、有名タレントを使わず、素人をメインにカメラを向けることで、これまでの予定調和で成り立っていた番組企画とは違う、魅力が引き出されているのだ。 「素人が巻き起こすハプニングやドラマチックな展開は、作ろうと思ってもなかなか作り出せるものではない。そのあたりの意外性が、ひな壇に座って芸人がトークするような番組を見飽きた視聴者には新鮮に映るのではないか」(放送作家) ここ数年テレビをつければ、どのチャンネルも売れっ子とされる同じ顔触れが出演し、内容も同じようなものばかり…。視聴者もそんな変わり映えのない番組の数々に、飽き飽きしているからこそ、テレ東の思い切った独自路線が余計目立っているのかもしれない。 (文責/JAPAN芸能カルチャー研究所)