ECB利下げ、今年あと2回との期待「妥当」-フィンランド中銀総裁
フランス情勢
フランスのマクロン大統領が国民議会(下院)の解散総選挙を突如発表したことに伴う市場の動揺については、「新たな選挙の発表後、当初は仏国債のスプレッドに一定の拡大が見られたが、市場は比較的早く安定した」とし、「今のところ無秩序な市場のダイナミクスは見られない」と分析した。
レーン氏はECBが引き続き「状況を非常に注意深く監視」していると強調しながらも、現時点では例えば22年に導入したユーロ圏債券市場の分断化を防ぐ新たな危機対応措置「トランスミッション・プロテクション・インスツルメント(TPI)」による介入を考える必要はないと述べた。
「主要な政治当事者が合理的に行動すれば、そのような無秩序な混乱に陥ることはないはずだ。TPIに関する議論は今のところ話題になっているとは思わない」と話した。
レーン氏はフランスで最近起きていることを「リプライシング」と表現。自身が欧州連合(EU)の行政執行機関、 欧州委員会の経済・通貨担当委員を務めていた当時のような債務危機が再び起きつつあるかもしれないという見方を否定した。
「それが起こりそうだとはみていない。セントラルバンカーは常に心配したり、懸念したりしなければならないが、それは調節された懸念でなければならない」と指摘した。
原題:ECB’s Rehn Sees Bets for Two More Cuts in 2024 as ‘Reasonable’(抜粋)
--取材協力:Alice Gledhill.
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Mark Schroers, Kati Pohjanpalo