伊藤健太郎が話す“なりたい将来像”「“かっこいいな”と思う先輩たちって、大人になってもすごく楽しそうにしている」
デビュー以来、主演への抜擢が続く伊藤健太郎さん。ここ最近は、秋クールドラマ『透明なわたしたち』(ABEMA)や大河ドラマ『光る君へ』(NHK)などで印象的な脇役を演じてきたが、1月9日よりスタートする連続ドラマ『未恋~かくれぼっちたち~』(関西テレビ×FOD)で、4年ぶりの単独主演を務めることとなった。俳優として、さらに飛躍が期待される伊藤さんのTHE CHANGEとは。【第2回/第3回】 ■【画像】涼しげな目元がステキな伊藤健太郎さん・最新ショット■ 1月9日スタートの新ドラマ『未恋~かくれぼっちたち~』(関西テレビ×FOD)で主演を務める伊藤健太郎さん。 中堅出版社勤務の漫画編集者役で、仕事熱心で人当たりもよく、かつイケメンという非の打ち所がない一方で、「小説家になりたい」という“本当の自分の想い”を心の奥底に隠し持ち、諦めている事実から目を逸らしているーーという役どころ。 最近では『透明なわたしたち』(AMEBA)では闇バイトで強盗に手を出す若者、そして映画『静かなるドン』では暴力団の組長を演じるなどアウトローな役柄が際立ったが、「アクションがない役柄は久しぶり」と伊藤さんも話す。さらに、単独主演作も4年ぶりだという。 「4年前と変化したことがあるとしたら、僕より年下のスタッフさんが増えたような感覚がありますね。以前は、人生の大先輩方のほうが多い現場でよく仕事をしていていましたが、最近は同世代や年下の方々と一緒に作品を作ることができて。それは以前とはちがった楽しさがありますね。相手の年齢によってこっちの意識が変わるようなことはないんですけど」
伊藤さんが明かす「理想とする自分」
ーーたしかに、伊藤さんは昔から肝が据わっていてフラットな印象があります。 「そうかもしれません。あまり相手によって自分を変えることはないかもしれないですね。それがいいのか悪いのかはわからないですけど」 ーー大人になるにつれ、「相手によって変えたほうがスムーズに物事が進む」と思う場面も増えるかと思います。 「そう思うこともあります。“ここはこうしておいたほうがいいんだろうな”とは思います。それを自然にできていれば別にいいんですが、僕の場合は不自然になってしまうんですよね。媚びを売るのは苦手ですし、そもそもできないと思いますしね。自分を変えてまで得た仕事を、果たして誠実にできるのかな、と思うんです。自分として全力で仕事を全うしたほうが、自分の理想とする自分になれるんじゃないかなと」 伊藤さんが理想とする自分。それは「言葉で説明するのは難しいけど」と前置きしたうえで、こう教えてくれた。 「媚を売らないというのもそうなんですが、とにかく自分が楽しいと思えることを楽しめている人、でしょうか。自分が“かっこいいな”と思う先輩たちって、大人になってもすごく楽しそうにしている人が多いんです。だから僕も、そんなふうでありたい。つまらなそうにしていると周りも気を使いますしね。どんなときも楽しくいられる人間になりたいなと思います」 飄々とした横顔からは、芯の強さが覗いていた。 いとう・けんたろう 1997年6月30日生まれ、東京都出身。2012年よりモデル活動をスタートし、2014年にドラマ『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(フジテレビ系)で俳優デビュー。『今日から俺は!!』(日本テレビ系)で主人公のひとりであるヤンキーを演じブレイク。2023年、映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』で「第47回日本アカデミー賞」優秀助演男優賞を獲得した。 有山千春
有山千春