国連総会、イスラエルにパレスチナ領からの即時撤退求める決議案採択
(ブルームバーグ): 国連総会は18日、イスラエルに対して1967年に占領したパレスチナ領からの即時撤退とヨルダン川西岸地区への入植の中止、パレスチナ避難民とその子孫の帰還容認を求める決議案を採択した。
この決議案はパレスチナ自治政府が提出。イスラエルは西岸や東エルサレム、ガザから成るパレスチナ領の「不法」占拠を終わらせるべきだとする国際司法裁判所(ICJ)が7月に出した勧告を再確認する内容だ。
決議案はまた、イスラエルが1967年の占領開始以降にパレスチナ人から押収した土地や資産を1年以内に返還することも求めている。
総会では日本やフランス、中国など124カ国が賛成し、米国やイスラエルなど14カ国が反対。43カ国が棄権した。
パレスチナのマンスール国連大使は採決前に総会で、「二重基準を拒否し、パレスチナの人々に相応の敬意を持って接し、われわれの権利を認めるよう訴える」と呼びかけていた。
これに対し、イスラエルのダノン大使は「イスラエル人の苦難を一瞬でも考えることをせず、よくもイスラエルに対する一方的な決議を通すという伝統を続けているものだ」と採決前に反発した。
イスラエルは1967年6月の第3次中東戦争(6日戦争)でエジプトからガザ、ヨルダンから東エルサレムを占領。それ以降、パレスチナ人や国際社会の大半からこれらの地域はイスラエルによる占領地と見なされている。
イスラエルは西岸を防壁と見なし、入植は違法との国際的なコンセンサスに異議を唱えている。
原題:UN Members Demand Israel Withdraws From Palestinian Territories(抜粋)
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Augusta Saraiva