SEVENTEEN（「2023 MAMA AWARDS」より）

世界最大級のK-POPの授賞式「2023 MAMA AWARDS」が今年も無事閉幕した。2009年に「MAMA」という名称でスタートしたこの授賞式はこの1年、様々な活躍を見せたK-POPスターたちに贈られる賞としてアジアのみならず、世界規模で認知されている。2023年の今年は東京ドームで2日間に渡って開催。1日目にはソロシンガーのチョン・ソミが、2日目には俳優のパク・ボゴムがホストとして2日間のK-POPの祝祭で司会を務めた。 【写真237枚】大賞を掴んだSEVENTEEN、東方神起、LE SSERAFIM、NiziUなどレッドカーペットに登場したスターたち 今年の「2023 MAMA AWARDS」でもっとも強い印象を残したのはトリのステージを務め、「Worldwide Fans’ Choice」と「Best Dance Performance Male Group」「Best Male Group」、そして大賞である「SAMSUNG Galaxy Album of the Year」の4冠を獲得したSEVENTEEN。特に大賞は彼らにとって悲願でもあった。2015年、デビューした年に「MAMA」に招かれた彼らは、ステージは披露したものの何の賞も手にすることがなく、その後も大賞には一歩及ばなかった。思えばこの日の会場だった東京ドームに立つことも思い通りにはいかず、コロナ禍で2年待たなければいけなかった。その夢を叶えるため、13人のメンバー全員が同じ事務所での契約を更新し、今年はドームでファンミーティングとツアーを開催。そうしてこの日の「MAMA」でようやく大賞を手にした。 自主制作アイドルとしてデビューし、作詞・作曲・編曲だけでなく振り付けやMV、動画コンテンツの企画制作まで自分たちで行うSEVENTEENにおいて、音楽プロデューサーでもありほぼすべての楽曲に携わっているWOOZIは壇上の挨拶で、かつてSEVENTEENがデビューした頃、メンバーが多すぎるからうまくいかないと言われたことを暴露しつつ、「最後まで努力し続け、よりよい音楽をみなさんに贈れるグループになります」と力強く約束した。 「2023 MAMA AWARDS」でSEVENTEENが見せたパフォーマンスは、そんな彼らの勢いと実力が感じられるまさに圧巻のステージ。最新曲「God of Music」では爽やかに、高らかに音楽への愛を歌い上げたかと思えば、パフォーマンスグループとの呼び声が高いSEVENTEENの楽曲の中でもトップレベルで難易度の高い「Super」ではパフォーマンスチームのTHE 8をセンターに、大勢のダンサーを従えて魅せる“カル群舞”（全員がきちんと揃えて踊ること）でこの日一番の盛り上がりを見せた。続々打ち上がる火花もあいまって、この日のSEVENTEENのステージはK-POPを代表する華々しさと景気のよさを表していた。 なお、現在ドームツアー真っ最中の彼らは「MAMA」直後の名古屋公演で、「来年はスタジアムで！」と宣言。さらに12月6日に放送されたフジテレビ「2023FNS歌謡祭　第1夜」では味の素スタジアムからパフォーマンスを届けた。思えば初めてのドーム公演の時にも統括リーダーであるS.COUPSがスタジアムについて言及していたから、来年には本当にSEVENTEENのスタジアム公演が実現するのかもしれない。 会場には来られなかったものの、今年もBTSは受賞ラッシュ。「Worldwide Fans’ Choice」を始め、「SAMSUN Galaxy Worldwide Icon of the Year」「Best OST」、JIMINが「Best Male Artist」を受賞した。「Worldwide Icon of the Year」は今年で6度目の受賞となる。また、受賞には至らなかったがVとJUNG KOOKもそれぞれソロとしてノミネートに名を連ねている。そんなBTSは12月12日にJIMINとJUNG　KOOKが入隊したことで、メンバー全員が兵役についた。30歳までは兵役を延期できる規約の中で、メンバー全員が昨年から今年にかけて一斉に入隊したのは、早くにカムバックすることを考えているのだろう。完全体としてBTSが戻ってくるのは、早ければ18ヵ月後となる。 そして今年はNew Jeansの大躍進が目立つ1年でもあった。「2023 MAMA AWARDS」では「Best Female Group」「Best Dance Performance Female Group」「SAMSUNG Galaxy Song of the year」「SAMSUNG Galaxy Artist of the Year」の4冠を達成。「Song of the year」と「Artist of the Year」はMAMAの中でも大賞にあたるもので、この2つをデビューからわずか1年4ヵ月で達成したのは驚くべきこと。それだけNew Jeansがもたらしたインパクトは大きかったということだろう。彼女たちのパフォーマンスが東京ドームで観られなかったのは残念だが、来年1年もまた彼女たちらしい楽曲で会えることを楽しみにしたい。