袴田巌さん無罪確定 信じ続けた家族 獄中から5000通を超える無実の訴え
58年前の事件について、無罪が確定した袴田巌さん(88)。静岡県警の本部長が21日、自宅を訪れ、直接謝罪した。 【画像】事件から58年 袴田さん「権力が積極的に街の平和を保障することが大事」
■58年の時を経て 袴田さん無罪が確定
21日、袴田さんの自宅を訪れたのは、静岡県警の津田隆好本部長(57)だ。 津田本部長 「本日はこのような場を設けていただき、ありがとうございます。袴田巌さんの無罪が確定したことについて、警察本部長として、気持ちをお伝えに参りました。逮捕から無罪確定までの58年間の長きにわたり、言葉では言い尽くせないほどのご心労、ご負担をおかけし、申し訳ありませんでした」 1966年、現在の静岡市清水区で、みそ製造会社の専務一家4人が殺害された事件。警察が目を付けたのは、アリバイがない住み込み従業員の袴田さんだった。 後にねつ造と認定される5点の衣類を証拠とし、1980年、死刑判決が宣告された。 家族が袴田さんの無実を信じ続けたことには理由があった。 袴田さんの姉 袴田ひで子さん(91) 「僕は無実だということが、たくさん書いてあるの」 獄中から、家族に宛てた5000通を超える無実の訴えだった 何度も再審を訴えたが、棄却され続けてきた。 しかし、先月、静岡地裁は証拠にねつ造があったことを認定。一転、無罪が言い渡された。 事件から、すでに58年もの時間が経過していた。 津田本部長 「申し訳ありませんでした」 ひで子さん 「58年も前の出来事ですので、私たちはもう運命だと思っております。巌も私もそう思っておりましてね。今さら警察に苦情を言うつもりはありません」 袴田さん 「権力が積極的に街の平和を保障することが大事だと思っています」 (「大下容子ワイド!スクランブル」2024年10月22日放送分より)
テレビ朝日