宮城・柴田町殺人事件の初公判 被害者の次男は共謀は否定 長男の妻は関与そのものを否定
khb東日本放送
2023年4月、宮城県柴田町の住宅で54歳男性を殺害した罪などに問われた男性の次男と長男の妻の初公判が、仙台地裁で開かれました。次男は殺害を認めながらも長男の妻との共謀を否認し、一方の長男の妻は関与そのものを否定しました。
起訴状などによりますといずれも宮城県角田市の無職、村上直哉被告(25)と村上敦子被告(48)は2023年4月、柴田町西船迫の住宅の玄関で住人の村上隆一さん(54)を包丁で刺して殺害した罪などに問われています。 直哉被告は被害者隆一さんの次男で、敦子被告は隆一さんの長男の妻です。 2人をめぐっては、敦子被告の知人夫婦が凶器の包丁を燃やして土に埋めるなどした証拠隠滅の罪などで執行猶予付きの有罪判決を言い渡されたほか、敦子被告の夫で殺害された隆一さんの長男と敦子被告の姉が、2人と共謀したいわゆる美人局による詐欺の罪などで、執行猶予付きの有罪判決を受けています。 仙台地裁で開かれた裁判員裁判の初公判で、直哉被告側は殺害した事実は認めた一方で敦子被告との共謀を否定し、霊媒師からの言葉を信じて犯行に及んでいるなどして心神耗弱の状態だったと減刑を求めました。 敦子被告側は、共謀しておらず殺してもいないと無罪を主張しました。 これに対し検察側は、敦子被告が隆一さんの元妻に売春や美人局をさせるなどして一家全員の生活費を握っていたほか、直哉被告ら息子2人を手なずけて自身に依存させていたいびつな人間関係があったことを指摘しました。 更に美人局の発覚を恐れて隆一さんの殺害を計画した敦子被告が、霊媒師になりすましてSNSで直哉被告に接触し「隆一さんを殺害しなければ愛する敦子が呪われて死んでしまう」などと指示をしたと主張しました。 判決は、25日に言い渡されます。
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