アニー役を多数輩出 有名演出家が不同意わいせつで逮捕 被害少女が法廷で訴えた被害の中身「あいつが馬座りして…と」
――そのとき、何か言っていましたか? 「あまり良く聞こえなかったけど、小さい声で『あー』とか『うー』とか言っていました。その後は、色んな人のところに行って同じことをしていたと思います。(犯行時間は)5分から10分くらいだった気がします」 2回目のグループレッスンでも同様の被害を受けたという。大山被告とA子さんには「先生」と「生徒」という明確な主従関係がある。この時点では「まさか先生がそんな(性的な)ことをしないだろう」と思い、母に告げることはなかったという。だが、次第に犯行はエスカレートしていく。その後行われたのは、マンツーマンの個人レッスンだ。
四つん這いの姿勢にさせて…
A子さんの訴えは続く。 「さっきと同じようにお股の近くとか胸の横らへんを触ったり、頭を下にして横になったらお尻らへんを触られて。その後に『馬座り』です」 レッスン中、大山被告がA子さんに対し、命じていたのが「馬座り」の体勢だ。レッスン場の床に手のひら、両方の膝と脛を付ける、いわゆる四つん這いの姿勢である。A子さんは「(馬座りをすると)あいつは、後ろからちんちんをスリスリしてきました」と証言する。 ――馬座りは、なぜすることになった? 「あいつが『馬座りして』と言ったからです」 ――ちんちんをスリスリしてきたのは、どこにしてきたの? 「お尻です」 ――そのときのあいつの体勢ってわかりますか? 「肩幅くらいに(足を)開いて、ちょっとしゃがんで、スリスリしていました。後ろにいました」 ――どうしてちんちんをお尻にスリスリしているとわかったんですか? 「なんか大きいし、なんか感覚が気持ち悪かったし、ちょっとチラッと後ろ向いたら、その位置くらいにちんちんがあったからです」
――ちんちんスリスリされてるってわかって、あなたはどうしましたか? 「怖いと思って、ちょっと前に逃げようとしたけど『ちょっとちょっと』みたいなことをあいつが言って、馬座りに戻されました。腰を掴んで、前に行っていたときに、なんか腰を掴んで後ろに引いた、みたいな。馬座りに戻した、みたいな」 A子さんは恐怖のあまり言葉を失った。 ――スリスリしているときに、あいつは何か言っていましたか? 「『あー』とか『うー』とか、なんかそういうことを言っていました」 A子さんは後の弁護側の尋問で、この発言の捉え方を次のように吐露している。 「なんか言いたくないけど『きもちいい』みたいな。例えば、温泉入ったときみたいな気持ちいい系の『あー』でした」 検察官の尋問に対し、彼女は被害に気付いたときの心境を次のように明かした。 「考えてみたら『これはやられてるんだ』『本当なんだ』ということで(母に)話しました。お母さんは、すぐに『そこはもうやめよう』と言って、私のことを守ってくれました」
大山は「ストレッチの延長」と主張
大山被告は、こうしたA子さんの必死の訴えをどのように聞いていたのか。 「大山被告は『A子さんを触ったことに性的な意図はなく、ストレッチの延長に関するもの』という趣旨の主張をしています」(前出・社会部記者) 最後に検察官から「あいつ」への心境を聞かれたA子さんは、声を振り絞るように言った。 「死ねとかは思っていませんが、ちゃんと罪をわかってほしい」 夢を抱いた少女が見た絶望の淵は、あまりに深かった。
「週刊文春」編集部/週刊文春 電子版オリジナル
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