東海大大阪仰星、終了まで残り10分の逆転トライ 高校ラグビー
◇全国高校ラグビー大会2回戦(30日・東大阪市花園ラグビー場) ◇○東海大大阪仰星(大阪第2)14―10佐賀工● 【写真特集】東海大大阪仰星-佐賀工 シード校でも初戦は難しい。相手がノーシードとはいえ前回ベスト4の佐賀工であればなおさらだ。Bシードの東海大大阪仰星が逆転したのは、試合終了まで残り10分だった。 鮮やかな攻撃だった。3点を追う後半20分、相手陣22メートルの右ラインアウトから、素早くボールを回して左へ大きく展開した。ボールをつないで最後はフルバック(FB)隅田陸斗が逆転トライを決めた。スピードに乗ってボールを動かす東海大大阪仰星のスタイルを土壇場で発揮した。 後半途中まで苦しい展開だった。今大会2試合目の佐賀工に対し、初戦となった東海大大阪仰星のほうが動きが硬かった。前半だけで六つの反則を犯し、相手に与えた先制点もペナルティーゴールだった。ラインアウトでのミスも多かった。 後半に入り流れを変えたのが、後半6分に途中出場したフッカー浜田素良だ。グラウンドに立って8分後。ゴールライン近くで相手のキックを両手をあげてチャージし、こぼれたボールを自らトライにつなげた。主将の青野寛大も「浜田があの時間帯でリザーブから出てきて、チャージをしっかりしてスコアまでつなげてくれたので本当に感謝している」というほどのビッグプレーだった。 湯浅大智監督は「しびれる試合をきちっと勝った選手たちは素晴らしい」と振り返った。その上でラインアウトのミスの課題を挙げることは忘れず、「(次戦も)基礎、基本を大事にして、一生懸命やります」と強調した。中1日で迎える3回戦に向けて、どこまで修正できるか。【荻野公一】