“ペリシッチの乱”から重たい空気漂うハイドゥク・スプリト…まさかのECL予選敗退でガットゥーゾ監督も地元紙も戦意喪失?
ハイドゥク・スプリトのクラブ内外が、この上なく重たい空気に包まれている模様だ。 王者ディナモ・ザグレブの一強体制に終止符を打つべく、20年ぶりのリーグ優勝を成し遂げるべく、今季からジェンナーロ・ガットゥーゾを新監督に迎え入れたハイドゥク・スプリト。 【動画】キレッキレだった、若かりし頃の闘犬ガットゥーゾ ところが、シーズン頭から闘犬ガットゥーゾが地元記者とバトル(すぐに和解)を繰り広げ、イバン・ペリシッチ35歳が自分勝手な理由で風紀を乱し、この重鎮は遅かれ早かれ退団へ向かうとニコラ・カリニッチSDが公言する。 カリニッチSDは同時に「極めて良くない雰囲気がクラブ内で醸成されている」とも。今季加入の人格者イバン・ラキティッチでさえどうしようもないほど、ペリシッチの一件が大きくなってしまっているということか。 今季最初の2試合となったヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)予選2回戦は危なげなく突破も、国内リーグは開幕2試合で1勝1分け。 堅守をウリにするガットゥーゾ・サッカーが「退屈」との風潮がファンに広がり、開幕2連勝を逃した時点で不満も広まっているのだ。 そして、16日のECL予選3回戦2ndレグ、スロバキア1部のルジョムベロクにホームで0-1と対戦。アウェイ1stレグで0-0だったなか、2戦合計0-1で予選敗退が決まってしまった。 地元紙『Slobondna Dalmacija』は「悲しみ、嘆きと恥、おやすみなさい」と詩を紡ぐかのごとく敗戦を伝え、スロバキア1部昨季5位でタイトル獲得歴もない「誰も知らないチーム」に敗れた事実にひいき精神を完全喪失。 試合後、ガットゥーゾ監督は「今日は90分間ずっと苦しんだ印象だ。この敗戦を前向きに捉えなければならない…時に痛みを伴うのがサッカーだ」と短く総括。耳の痛い質問を繰り出す現場記者に激昂する覇気は消えていたそうだ。 また、自身の進退について問われてもなお、落ち着いたトーンでこう答えたそうだ。 「戦う準備のできていない若い選手がいる。2つの大会を並行するチームではなかったということだ。私は次のリーグ戦も指揮を執るよ。泣く余裕もないし、頭を上げて次へ進む」 早々と欧州カップ戦を去ったハイドゥク・スプリトに残されたのは、国内の戦いのみ。ある意味、20年ぶりのリーグ優勝へ身も心も楽になったと捉えるべきか。 今季ホームゲーム3試合で早くも観客動員が減少に転じているなか、ガットゥーゾ監督はクラブの状況を好転させられるか…。
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