EVチューニングの幕開け ヒョンデN日本導入
ハイパフォーマンスのヒョンデが上陸
ウェッジが効いたデザインのEV、アイオニック5が2022-2023 インポートカー・オブ・ザ・イヤーを獲得した韓国のヒョンデ。進取の気性に富んだ彼らは今回の東京オートサロン2024(TAS2024)において、自身の高性能ブランド、ヒョンデNの日本市場導入を発表した。 【写真】【ベースモデルと比較も】まるでアイオニック5・エボリューション! 迫力のNパーツ装着車をもっとみる (85枚) ヒョンデNはWRCやツーリングカーレースなどのモータースポーツ活動、技術開発をルーツとする高性能ブランドで、その第一弾としてこの春、高性能EVのアイオニック5Nが上陸を予定している。 Nブランドのピラミッドは5層に分かれており、その頂点にはWRCをはじめとする国際レベルのモータースポーツを戦うワークスマシーンたちが君臨。その下にはローリングラボと呼ばれる開発車輛たちがいる。 3段目にはNハイパフォ-マンス、4段目はNモデルの入り口となるNライン、最後の5段目に標準のヒョンデモデルがパフォーマンスパーツを組み込むベースとして鎮座する。 理路整然とした構図を持ったヒョンデNだが、興味深いのはEVモデルをラインナップしている点だろう。
TAS2024で注目を集めた2台のN
今回ヒョンデ・ブースには2台の魅力的なEVモデルが展示された。 ヒョンデのワークスラリーカーを彷彿とさせるパフォーマンスブルーに塗られた1台目は、昨年7月にイギリスで開催されたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにおいてグローバル公開され、ヒルクライムで走りを披露したアイオニック5N。ダークな色調のもう1台はアイオニック5NをベースとしたパフォーマンスコンセプトモデルであるNPX1である。 Nパフォーマンスパーツのプロトタイプを盛り込んだNPX1の中でも、特に目立つのはフロントに大きく張り出したエアスプリッター、そしてリアウイングスポイラーだろう。カーボンの地肌がむき出しになったこれらのパーツによって、NPX1はひと目で特殊なスピードモデルであるとわかる。 インテリアも特徴的でアルカンターラ張りのモノコックバケットシートなど攻撃的だが質感の高いパーツがインストールされ、商品性が高められているのである。 またNパフォーマンスパーツに関しても単体で展示が行われ、クオリティに自信のほどがうかがえた。 ヒョンデ・モビリティ・ジャパンは東京オートサロン2024においてブース展示を行う以外に、デモ走行も予定している。レーシングドライバーの谷口信輝選手等を起用し、ドリフトパフォーマンスを予定しているのである。 意欲的にEVモデルを導入するだけでなく、EVチューニングを提唱し、新しい世界観をいち早く示し先導しはじめたヒョンデ。その動向は今後より注目を集めることになるはずだ。
吉田拓生(執筆/撮影) AUTOCAR JAPAN(編集)