西武・秋山はマートンの日本最多安打記録を破ることができるのか?
西武の秋山翔吾外野手(27)は13日のロッテ戦で史上6人目となるシーズン200本安打を記録し、続けて201本目も打った。次に狙うのは、阪神のマートンが2010年に記録した「214」の日本最多安打記録の更新。だが、14日の楽天戦では、則本の前に「4の0」に終わっている。秋山の残り試合は「11」で、13本のクリアは数字上不可能ではないが、チームにはCS出場、そして秋山自身には首位打者獲得という、もうひとつのプレッシャーものしかかる。 「チームの勝利がすべて。(最多安打は)まだ数があるし、ヒットだけでなく、チームのために出塁することにこだわりたい」 自らの哲学をそう語る秋山は、プロ野球の最多安打記録を更新することができるのだろうか。 まずは、データから探ってみる。 残り試合は、オリックスが5試合、楽天、日ハムが2試合、ソフトバンク、ロッテが1試合となっている。 対戦チーム別でもっとも相性のいいのが、オリックスと、楽天の打率.366。逆に悪いのは、ソフトバンク、ロッテの.330だ。また球場別では、札幌ドームも.412で、本拠地の西武プリンスドームでの.339よりもいい。逆にソフトバンクのヤフオクドームでは.295と秋山からすれば打てていない。 先発ローテーションに入っているピッチャーで、最もカモとしているのは、日ハム有原の.571、オリックス、バリントンの.500、日ハム、吉川、ソフトバンク、中田の.400の順だ。逆に苦手としているのが、オリックス、東明の.100、日ハム、大谷の.188、ロッテ、イ・デウンの.167、楽天、レイの.182になる。 残り5試合と最も多く残っているオリックスの投手陣との相性は、前述のバリントンに続き、ディクソンに.375、金子、西に.333と相性が悪くないが、不得意としている東明と、2試合ぶつかることになると厄介だ。ローテーションからいくと、来週のオリックス戦では出てきそうである。 ただ、分の悪いソフトバンク、ロッテ戦が、それぞれ1試合と少ないなのは好材料だろう。 阪神DCで評論家の掛布雅之氏は、「最多安打を達成できるかどうかは、五分五分でしょう。秋山を見ていると、記録を意識したような個人プレーを感じない。CS争いの緊張感の中で、試合をしていることがかえってプラスに働くのではないか」と言う。 元千葉ロッテの里崎智也氏にも予想を聞いてみたが、「できるとも、できないとも、どちらの可能性もありますよね。ただ、連続試合安打の途中でも四球で歩くことを優先してきた打者ですから、チームがCS出場争いをしていることは、そう影響はないでしょう」と、こちらも5分5分との見方。それほどCS争いの最中で「残り11試合で13本」と、設定されたノルマを乗り越えることは難しいのだ。