「心静かになっていく」アジア各国の学生、茶道の世界に浸る 諏訪市の日本語学校で体験教室
諏訪市の日本語学校「長野国際文化学院」で1日、茶道教室があった。卒業を控える学生に日本の伝統文化を体験してもらおうと2日間の日程で企画した。中国やフィリピン、スリランカなどアジア各国の学生約50人が参加。抹茶と茶菓子を味わった学生たちは「心が落ち着いていく」と茶道の世界に浸った。 【写真】茶道の作法を教わる学生たち
岡谷市で茶道を教える矢沢宗操さんらが講師。教室に畳を敷き、シロモジやアリストロメリアなどを飾って茶室に見立てた。学生は茶道の歴史や作法を学ぶと、隣に座る人に「お先に」と声をかけ、抹茶を堪能。もてなす側ともてなされる側で役割を交代し、お点前を教わりながら抹茶をたてることにも挑戦した。
ターラカ・フルナンドさん(25)は紅茶が有名なスリランカ出身。「初めて飲んだ抹茶もおいしい。心が静かになっていくような気持ち」、フィリピンから来日したシェーラ・ダフノゴさん(35)は「抹茶をたてるのは難しかったけれど、面白かった」と満足そうだった。
学生からは茶道で大切な「一期一会」の意味について質問があった。矢沢さんは「出会えたことを大切にし、お互いを敬いながら今しかない空間を大切にしようという心構え」と説明。「みなさんにもお茶を好きになってもらえたらいい」と呼びかけた。