「果樹カメムシ」大量発生か 専門家が指摘する「3つの要因」と「家に入れないポイント」
強烈なニオイと見た目で、苦手な人も多いカメムシ。今年、全国各地でカメムシが多く発生していますが、石川県内でも今シーズン、カメムシの大量発生が予想されています。対策や自宅に入れないポイントです。 【写真を見る】「果樹カメムシ」大量発生か 専門家が指摘する「3つの要因」と「家に入れないポイント」 ナシ農家「(いまの時期にカメムシの被害はあった?)ないね」 石川県農林総合研究センターは、果樹カメムシの大量発生が予想されるとして、16日、県内全域に注意報を発表しました。 注意報が発表されたのは2020年以来4年ぶりです。果樹カメムシは、リンゴ・ナシ・モモ・カキなどの果実を吸うカメムシの総称で、県内に発生するカメムシはクサギカメムシなど主に3種類です。 JA金沢市梨部会・奥野泰久部会長「まだ実になって1か月くらい。やっとこの大きさ。今から選別して減らしていく」 県内のナシ農園でも、すでにカメムシによる被害があるといいます。 JA金沢市梨部会・奥野泰久部会長「この実が吸われるとペコンとへこむ。水分がなくなって硬化して肥大すると割れる。収穫時期のサイズになると吸われてスポンジ状になる。もちろん売り物にはならない」 この道30年、ナシ農家の奥野泰久さんも、この時期のカメムシ被害は初めてだと話します。 JA金沢市梨部会・奥野泰久部会長「ここ数年というか今年に限って…これだけ(被害が)散見されるのは初めて」 奥野さんのナシ園では防虫対策をしっかりしているので、品質には全く問題なく今年もおいしいナシを届けると話していますが、この状況について、応用昆虫学の研究者で石川県立大学の弘中満太郎准教授は3つの要因が考えられるといいます。 石川県立大学昆虫応用学・弘中満太郎准教授「ひとつは去年の大発生、そのあと冬場越冬したときに、暖冬もあって死亡する個体が冬の間少なかったというのがあって、春の多めの発生につながった」 さらに、4月の高温も関係していると話します。 弘中満太郎准教授「通常4月からゴールデンウィークくらいにかけて徐々に出てくる。今年は4月が暖かかったこともあって、早めに越冬場所から分散していった」