強烈な寒波 日本海側でドカ雪の原因3つ 太平洋側も積雪 いつ・どこで・何に備える
10日にかけて今季一番の寒波が襲来。年末・年始の寒波より強く、長く居座るため、北陸など日本海側を中心に3日間で2メートル前後のドカ雪のおそれ。大雪の原因は3つ。強い寒気・JPCZ・海面水温が高い事。西日本や東海など普段雪の降らない所でも積雪や路面の凍結に注意。いつ・どこで・何に備えるべきかまとめました。
強烈な寒波 強さ・期間ともに今シーズン一番
昨日7日から西回りで寒波が襲来、11日頃にかけて今季一番の強い寒気が日本付近に居座る見込みです。上空1500メートル付近でマイナス6℃以下の平地で雪が降る目安の寒気が本州付近をすっぽりと覆い、松江など西日本では1月としては過去トップ3に入るくらいの強いレベルです。寒気のピークは9日~10日で、日本海側は3日間で新たに1メートルを超える雪が降り、東北や北陸、北陸に隣接している岐阜県の山沿いを中心に2メートル前後の雪が降る予想です。 また、普段雪の降らない九州や四国、近畿、東海なども雪が降り、うっすら積もる所も。積雪や路面の凍結に注意が必要です。
ドカ雪の原因は3つ
ドカ雪の大きな原因は3つあります。 ①強い寒気 ②JPCZ ③高い海面水温 九州~東北にかけては、今季一番の強い寒気が長く居座る寒波となる事(7日~11日頃まで5日間)。山陰~東北の日本海側にかけて、JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)と呼ばれる連なった雪雲が流れ込み、雪が急激に強まるタイミングがある事。また、日本海の海面水温が平年より2~3℃高く、大雪のもととなる水蒸気がたっぷり補給される事などが考えられます。
いつ・どこで・何に備える?
北日本は11日にかけて大雪やふぶきに警戒が必要。特に、東北では8日夜~10日にかけて大雪のおそれ。仙台など太平洋側にも雪雲が流れ込み積雪となる所がありそうです。平年の2倍以上の積雪となっている青森市など、気温上昇で雪が少し融けたところに、新たに50センチ~80センチの雪が降る見込みです。雪崩や屋根からの落雪に注意。車は冬装備を万全に行い、停電対策、凍結対策のほか、1週間分の水、食料、燃料の用意をしましょう。 東日本も日本海側を中心に11日にかけて大雪に警戒。特に、8日~10日は北陸を中心に一気に2メートル前後の雪が急増するおそれ。能登地方など、昨年の地震から一番の大雪となる見込みです。北陸に隣接する岐阜県や長野県北部でもドカ雪となり、群馬県や栃木県の山沿いでも一気に積雪が増える見込みです。立ち往生に備えて、車に食料品の備え、毛布、上着、カイロなど暖を取るものを用意しましょう。また車の排気口が雪で積もると一酸化炭素中毒の恐れがあるため、雪かきをする道具など、備えを万全にしておきましょう。 西日本は、10日にかけて山陰など日本海側を中心に新たに1メートル超えの雪が降るおそれ。立ち往生や停電への備えを万全にしましょう。寒気が強いため、8日~9日は九州や四国など普段雪の降らない太平洋側の平地でも雪となりうっすら積もる所もあるでしょう。太平洋側でも通勤・通学は路面の凍結などに注意が必要です。
日本気象協会 本社 福冨 里香