国家公務員の月給、2%超増へ 32年ぶり、民間企業の賃上げで
人事院が国家公務員の2024年度給与改定勧告で、月給を平均2%超引き上げる方向で最終調整していることが5日、分かった。2%超のアップは1992年度の2.87%以来、32年ぶり。物価高に対応して賃上げが進む民間企業との格差を埋めるため。若手職員の処遇改善に重点を置く。月給引き上げは自治体職員の給与に波及しそうだ。8日にも国会と内閣に勧告する。複数の関係者が明らかにした。 【写真】「もうこれ以上は体が持ちません」官僚が次々に辞めていく…ブラック霞が関は変われるか
月給引き上げは3年連続。国家公務員は志望者が減っているほか、若手を中心に離職者が相次いでおり、若手の処遇改善を重視することで人材を確保する。 人事院勧告による月給の引き上げ幅は民間のベースアップ分に相当する。23年度改定では、一般職のうち最も多い行政職で平均0.96%を勧告。初任給など若手職員に手厚く上積みした。 人事院はボーナス(期末・勤勉手当)も3年連続で引き上げる方針。民間のボーナスは月給ほど伸びていないと分析しており、現状の月給4.50カ月分から小幅なアップで最終調整している。